立ち絵が美しい!5時間以内に終わる同人ファンタジーノベル『fault - milestone one』を紹介するぞ!

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『fault - milestone one』(ディレクターズ・カット版)

 

 

これは私達の現実と陸続きの物語ではない

開始早々、そう認識せざるをえない固有語による固有語のオンパレードによって『fault』は幕を開けた。「クラフト」「カラード・マナ」「風言語」……登場人物たちが口にする言葉の数々は文脈で多少わかるものの、しかし明確な意味は把握できないでいた。

そしてそれらは詳細に説明することなく「クラフト」を前提とした「バトルクラフト」、「マナクラフト」を前提とした「通信ライン」という言葉が撒き散らされていくのである。

また、人差し指・中指・薬指を突き立て小指と親指で握手する「ビルセリオ」という風習があること、サンアリズタ語(仮想言語)でビルセリオは「幸運を」なる意味をもつこと、「セキュール」と呼ばれるルゼンハイド国では誰もが知っている欲の化身の名称を皮肉に使ったりと―――明らかにそこは私達が知らない文化であり、別世界のお話であることが一瞬にして理解できるだろう。

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「ネタバレを過剰に気にする人は作品の筋(すじ)しか楽しみ方を知らないのでは?」と問われれば、(8825文字)

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1)ネタバレについての指摘

 

以前からこのブログでは、作品に対して一定ラインを超えていたら「ネタバレ注意」と記してきた。かっちりとした区切りはないが「未プレイ者の楽しみを奪う」ような情報を載せていたら「ネタバレ」だと判断することが多かった。

だがこれだと「これくらいのことでも注意喚起するべきことなのか?」と疑問は抱くことになる。さらっと√概要に触れることや、物語中盤から登場するキャラについて指摘することが「ネタバレ」なのかと問われるとそこまでは行かないよなあとも感じていた。

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