猫箱ただひとつ

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つよきす感想_とても楽しい時間だった(16816文字)

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つよきす 
満足度:★★★★(4.0)


ヒロインは全員、強気っ娘!!


  プレイ時間  28時間
  面白くなってくる時間  30分
  退屈しましたか?  してない
  おかずにどうか?  いいと思う
  お気に入りキャラ  鉄乙女、椰子なごみ、スバル

公式HP│つよきす

 

 

つよきすのポイント

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・ヒロイン全員、強気っ娘!(容赦なくキモい・死ねという言葉が飛び交う)
・笑いあり涙ありの元祖ツンデレゲーム(=2005年発売)
・テンポが良く、飽きない

 


あああもう楽しかった!!

名作と称されるのは伊達ではなく最初から最後まで楽しかったです。不満なんて全然無く、共通から全個別ルートの満足感が高かった。なんでこんな面白いラブコメ物を私は今までプレイしてなかったんだ!! ばかぁ!!!と反省です。

2007年頃につよきすの体験版をプレイしたんですけど、その時は「相性悪いな・・・」という印象を受けたんですよね。

当時、私はKEY作品にどっぷり浸かりすぎていて、エ口ゲー全部に「泣きゲー」要素を強く希求していた。多分そのせいでツンデレゲーとかラブコメゲーというものに価値を見いだせていなかったんだと思います。

オウムが喋ったり、先生がおっぱい丸出しな服を着ていたり、語尾にアルねとつける中国人(?)がいたり、朝起こしてくれる幼馴染(男)がいたりと、そんな『つよきす』のカオスな空間にあきらかに耐性が無かったんでしょう。

「なにこれ意味分からん;;」という状態だった。

で!
で!

今やってみるとすごく満足感高いこの状態さよ! 声を出して笑ったり、なにどゆこと?!と不思議がったり、スバルの熱い意志を聞いてうるっとしてしまったり………と、ergの充実感がとても高かったです。

やっぱり良いゲームは、10年経っても愛されるものなんだなーとつくづく感じます。いいよねーこういう感覚大好き。

そういえば私がプレイした「つよきす」は昔版のですが、今現在は『つよきすFull Edition』という新ヒロイン+演出強化した完全版が発売されているので、もし買うとしたらそちらのほうがいいと思います。

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先日ロットアップした「つよきす」と「みにきす内の“素奈緒ストーリー”&“姉、しよっ!VSつよきす”」が1本のゲームソフトに合体して登場!

さらに、PS2版「つよきす~Mighty Heart~」にて追加されたエピソードなどを本編ストーリーの随所に盛り込みました。これにより、デートシーンがより詳細に描写されるようになり、他ヒロインルートでも素奈緒が登場するようになりました。

新規描き下ろしのイベントCGを加え、総イベントCG枚数は150枚以上の大ボリューム!(差分は計算に含まず)


またOPムービーは素奈緒を加えた新バージョンを新たに制作!(つよきす時のOPムービーも製品版に同梱されます)

その他、環境設定や演出等は最新版のプログラムに合わせて磨きをかけたものになっています。なんと、緊急回避画面のミニゲームは刷新されて一人でとことん遊べるものになっています。

Full Editionにふさわしい内容になっていますのでご期待ください。

――つよきす Full Edition *ゲーム概要*

なんで私はフルエディションを買わずに無印版を買ったかというと、安かったからですね。1500円だったので、例えハズレても懐的には痛くないだろーははははみたいな感じ。

昔にプレイしたときの「つよきす」の印象がそこまで良くなかったので、リスクは出来るだけ避けたかったなと。

でも実際はとても良いラブコメゲーだったので大満足です。

つよきす』が良かったので、今度は『真剣で私に恋をしなさい』や『姉、ちゃんとしようよっ!』を手にとってみるのも一興ですね。

あるいは『つよきすNEXT』も面白そう。

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プレイ中の感想では誰が好きだったかをあまり語っていないので、ここに記述しておきます。


・鉄乙女(くろがねおとめ)
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乙女さんはお節介で口出しすぎで、いろいろうるさい人だなあ……と最初思っていました。
実際その通りなんですが、ただ彼女は個人を尊重できる(=個人の意志を大切にする)人なんだなと分かってくると、お節介が苦にならなくなってくるんですよね。もうしょうがないなーって感じで許せちゃいます。

乙女さんは基本的に頭硬い人だけど、でも時折見せる、個人の聖域を大切にしようとする姿勢は惚れちゃいます。私はこういう人大好きなんですよ。自分の意見を正しいと思っていても、それは"自分だけの正しさ"だと分かっている人が。

あと名前の通り乙女な心を合わせもちつつも、武人の精神を有しているところがイイ! カッコイイし可愛いとか!可愛すぎます!(とーとろじー)

椰子なごみ

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キモい、死ね、失せろ、邪魔と様々な暴言をなげつけてくるなごみんを見ていると、彼女の在り方はリスキーだなと思ってしまったり。

線の外側と内側をハッキリ分けるという考え方は、「楽しい」という視点ならば、楽しい総量を大きく享受できそうですが、そのぶん敵をいっぱい作ることになるのでそこらへんの胆力無いとキツイだろうなと思うのですよ。

周囲の誰も彼もを「味方」だと思うのはとても難しくて、じゃあせめて自分が選んだ人だけ(=線の内側)に愛情を注ぐっていうのは理に適っています。誰も彼もに情を移せないからこそ、対象をよりわける。

そしてその内側から漏れた人は、敵対の姿勢で接する。何故ならば「敵」だから。それはある意味かっこ良くて、素敵なんだけれども、危なっかしさを感じてひやひやする。いつか擦り切れちゃうかも……と思いつつもいやそうはならないよね、だって内側の人がいれば自分の世界が満たされるんだもの。と思うとこの在り方はこれでいいかもなーと思います。

思考は極端になれば人は いつか壊れる、というのが私の持論です(極論を実行し続ける、2極化思考で物事を解釈し続けること)。でも、なごみんの在り方は極端でも、その極端ゆえになんとかなりそう、というかなんとかなっちゃっている所が凄い!なと。内側に極端に情を移せる(=味方がいる世界を有す)ということさえ出来れば、人は保っていけそう。

・伊達スバル

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スバルは情に篤い人間。

友達をバカにされたらバカにした奴を怒鳴り、友達が喧嘩を売られたらそれを自分も買ったりと仲間思いな彼の情念を見ているとうるうるしっぱなしです。

一途で真っ直ぐな想いっていうのは、なんでこうも嬉しくもなり胸が熱くなっちゃうのかなって、考えちゃうくらいにスバルはほんと良い奴です。自分の感情すらも"時間を耐久"させる覚悟を持っていると、いろいろ考え方変わってきそうだなと思う今日この頃。

カニとレオのお兄ちゃん分って感じもいいよねー。大好きです。

<!>ここからは本編の感想になります。

 

 

 

 

 

カニの根性よ

 

「は、余計なお世話だね説教好きが! 黙っていればいい気になってペラペラと。ババアの小言なんて聞きたくもないぜ!」 

――カニ

 
自分より格上の相手にでもこの態度、この強気さよ。もう惚れたね、女としてまな板なみの魅力しかないカニだけどこの気概は男だったら間違いなく惚れたね!

 

「ひ……ぐ……うぅぅぅっっ……」

ボロボロ泣いている。
なんか見てて可哀想になってきた。

 

 

ローランサンの鎮静剤

 

「今よく分かったが忘れられる、というのは結構傷つくものだな。ローランサンの鎮静剤の意味が分かる」

――乙女

 ローランサンの鎮静剤? バファリンのことか?()

と思って調べてみるとどうやら詩のことだった。

退屈な女より もっと哀れなのは 悲しい女です。

悲しい女より もっと哀れなのは 不幸な女です。

不幸な女より もっと哀れなのは 病気の女です。

病気の女より もっと哀れなのは 捨てられた女です。

捨てられた女より もっと哀れなのは よるべない女です。

よるべない女より もっと哀れなのは 追われた女です。

追われた女より もっと哀れなのは 死んだ女です。

死んだ女より もっと哀れなのは 忘れられた女です。

――鎮 静 剤
              マリー・ローランサン
                  堀口大學 訳

 正直あまり胸に響かない詩だった。ふむ。

鎮静剤の詩を抜きにしても「自分だけ覚えていて相手が自分のことを忘れている」っていう状況はひどく腹立たしいものがあるよね。腹立たしいというか悲しいというか傷つくというか、勝手に期待していた分だけ裏切られた気持ちが芽生えるというかね。


 

乙女さん素敵

いきなり家に押しかけてきて「私は今日からお前の面倒をみる」と語り始めた鉄乙女。彼女が面倒を視るということは、今までの脳天気で、でも平和な日常が崩れ去ることを意味する。

鍛錬鍛錬鍛錬の毎日という可能性もあるし、口やかましいお目つき役が家にいることになったと見てもいい。なんにせよ、乙女さんと家で暮らすということは自由を手放すということだ。

そしてんー、、、どうしようかなと渋っているところに、彼女はこう言い放つ。

 

「ハッキリ決めてくれレオ。お前がイヤなら私は帰ろう。嫌われるのは勘弁だからな」

「そして、お前が嫌がっても恨まない」

――乙女

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乙女さんって頭でかったちで、頭固くて、価値観が硬直している……そんな印象を受けたのだけれど、どうも違うのかな?と思った。

なぜなら「レオお前が決めてくれ」という言葉を吐けるのは、レオの意思を尊重しているが故に発言できるものだからだ。自分の意見が絶対だと思っていないからこそ、他者の意見、ひいては他者の人生を許容できている人。

そういう人間私は大好きだよ。

だからこの後に出てくる選択肢

「一緒に暮らす」or「乙女さんとは暮らさない」

で苦渋しながら悩みつつも、乙女さんと一緒に暮らすことを選んだ。


 

乙女さんの教育

 

「また歯ブラシ貸せ。こうだ、こう磨く」

しゃこしゃこ

「やはりお前はだらしない、世話が焼ける」

――乙女


この年になって歯磨きしてもらうのって、すごい抵抗感あるんだが、というか乙女さんの教育は「お前はダメだな」から始まり「いいか言われたとおりにやれ」っていう硬直化した教育なのですごい居心地悪い。

なんというかこれって、人の尊厳を少しづつ少しづつ削りとっていくタイプのやり方なんだよね……。乙女さんがもし子どもを育てた時を考えると、少し恐怖を覚えた。

 

「だが、もうちょっと普通の文学も読んだほうがいいぞ。武者小路実篤などがいい」

「はぁ……」

――乙女、レオ

漫画を読んでいるレオに向かって、文学読めと言い放つ乙女さんの図。
 
乙女さんの場合、「レオ、こういう本もおすすめだぞ」という言い方じゃないんだよね。「いいかもっとこういう本をだな、読んだほうがいい」という言葉に見え隠れするものって、「所詮漫画」という意識が透けて見えてしまう。

それともなにか? アンネの日記でも読んでろと?

 

 

自分の大事なものに対して忠告する時

 

レオ「ちょっとタイム」

乙女「?」

レオ「俺、何ていうかその、ボトルシップ制作が趣味で……」

レオ「うっかりそれをけなされた注意されたり、触られたりするとキレるから気をつけて

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この言い方はすごく良いと思った。

そうだよね、事前に「こういう事は嫌なのでやめてほしい」と言っておけば余計なトラブルは防げる。


そして乙女さんはこの後、こう言います。

「人の趣味をけなしはしないが、触るところだった」
「分かった、以後これには触れぬことにしよう」

「助かる」

「お前にも夢中になれるものがあって良かった」

――乙女


そして後日、乙女さんは、机の引き出しに隠しておいたer本を無残にも、無残にも捨ててしまうのであった……。

「内容が見るに耐えない。汚らわしい」
「お前、スケベなんだな」

――乙女

くそ!!! ふざけんなああああ!!!

なにが「人の趣味には口出しをしない」っだ!!!してるじゃん!!おもいっきりしてるじゃん!!というかer本が汚らわしい?!!?why?!!それを決めてるのは乙女さんじゃん!!!

乙女さんの価値観じゃん!!

それも本人に聞きもしないで、勝手にer本を捨てるってどういう発想なの?!戦争だよこれは戦争なんだよ!!!ふぁっく!!!

 

「女同士がからみあってるこの本なんぞ、理解できん。非生産的で良くない」

(中略)

「くだらん、あんな本は読むな」

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私も百合ってあんまり好きじゃないし、むしろその嗜好を嗜好するってことがよく分からないけどさ、理解してよ。

その嗜好を受け入れろなんて言わないけど、自分の価値観が絶対だと思って廃絶してしまったらもう喧嘩しかないんだよ? 個人の聖域を侵しているの!!わかる?!1

はあ……はあ……。


 

 

乙女さんの価値観は硬直しているのかな

 

「家に帰りたがらない」

「だからここで食事を作っていたのか……贅沢だな」

「贅沢?」

帰る家があるんだ。そこで楽しく暮らせるよう頑張ればいいじゃないか、父親が気ありといってもそれは反抗期というものではないか?

「多分、それは乙女さんがいいご両親にめぐまれたから言える意見なんだよ」

「世の中、どうしようもないヤツなんていくらでもいるんだからさ」

それでも自分の親なんだぞ。血族だ

――乙女、レオ

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スバルのことをよくも知りもせずに、贅沢だ、親なんだということを押し付けてくる乙女さんにちょっぴりうんざりした。なんか乙女さんって自分の価値観が正しいみたいな言い分が多い気がする。

でも、ちょっとまてよ、と思った。

でもそれなら乙女さんはどうすれば良かったんだろう?

乙女さんはスバルことを知らないからこそ、自分の価値観に合わせて、スバルの行動を"解釈"した。そういった情報不足のなかで、唯一取れる行為があるとしたら、その情報の中から自分の頭で考えて、結論を下すことに他ならない。

AでもあるしBでもある、という糞の役にも立たないことを言うのではなく、乙女さんはちゃんと「自分の意見を言った」んだ。ならばそれは事実として間違っているにせよ、一方的に責められるほどのことじゃない。

ただ、もっといい選択があったんじゃないか?……と考えずに入られない。それは「猫箱に入れること」なんだろうか? スバルのことはよく分からない。だからこそスバルの行動を見ても何も意見をせず、「そういう可能性もあるんだろうな」という意見くらいにとどめておく。あるいは発言をしないとか。

でもそれって、意見を言わない人間になるし、下手をすれば自分の頭で考えない人間になってしまう。それはダメだ。

いつだって私たちは情報不足だ。完全で完璧で十全な情報など手に入ることな無い。だからこそ、限られた情報の中でどういう意見を持つかが重要なんだ。自分の意見を持つことが。

ならば、乙女さんの最適解は―――「自分の意見を絶対視するのではなく、最後に相手に意見を求めてみればいい」んじゃないか?

つまり

「帰る家があるんだ。そこで楽しく暮らせるよう頑張ればいいじゃないか、父親が気ありといってもそれは反抗期というものではないか?」

「多分、それは乙女さんがいいご両親にめぐまれたから言える意見なんだよ」

「世の中、どうしようもないヤツなんていくらでもいるんだからさ」

「それでも自分の親なんだぞ。血族だ」

「―――と私は思う」

「レオ、お前にはスバルはどう見えるんだ」


と聞くのがベストなんじゃないかと思った。ま……レオはもうスバルの家庭事情のことを少しづつ会話に出していっているんだけれど、乙女さんは聞く耳なしって感じなんだけれどね。

 

 

 

運命の緑糸

「運命の赤い糸ってよぉ~。なんで見えないのに赤いって分かるんだ? 緑だったらどうするんだよ。イラつかねぇ?」

――スバル

 緑だとスライム色っぽくて、なんか変かもという価値観があるような。

もし教育や倫理によって、「運命の糸」が赤い色だと刷り込まれていないのにも関わらず、赤い糸のほうが見栄えがいいと想えるんだとしたら「赤色」のなにかしらの力があるんだと思う。

赤ってさ、血液の色と同じだから「命」ていう概念が入り込んでいる気がするんだよね。無意識にさ。そこらへんが運命の糸が、赤色のほうがしっくりくる要因な気がする。

 

 

オゲチャとは

「オメー自分がオゲチャのくせに好き放題言うなぁ」

――カニ

 
オゲチャとは?と思ったので調べてみたら「猿顔」とか「不細工」という意味らしいおそらく。始めて聞きましたよ。

 

 

 

もうカニ最高


カニ「ぬぉぉーっ、ついにでやがった! 今年初だぁっ」

新一「任せろ、エアガンで撃ち殺してやる」

カニ「ばかっ……よせぇっ」

ズキューン!

カニ「痛っ」

新一「な、こいつ……ゴキをかばって自分が撃たれやがった」

「ゴキブリをかばったヒロインなんて聞いたことねぇよ」

「世界から必要とされていないもの同士 親近感が沸いたのかな……」

 

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あーもうほんっと笑ったくそww

 

 

 

スバル優しいなあ……

恋人、こん中なら出来るんじゃねーの?

「そうかな」

「応援してるぜ。安心しろ、テメェなら姫でも乙女さんでもよっぴーでも、祈りちゃんでも椰子だっけか? あいつでも、オレは身を引く」

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スバルがレオの「テンションを出さず冷静なフリをしている」ことを気掛かりにして、こいつの為になにか出来ねーかなっていう想いがよく分かってぐっときてしまう。

恋人、こん中なら出来るんじゃねーの?


うんうん。いいなー、もうスバルさえいてくれたらそれでいいよね、と思うお程に。



うん使いやすい

 

食いたいのか、いと小さきカニ」

――なごみ

 "いと小さき"っていう表現使いやすいな、うんうん。

 

 

おにぎりマスター

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「私におにぎりが恋しくなったらいつでも言えよ」

――乙女

 
乙女さんの心遣いが温かい。

そしてなにより、おにぎりを握っている乙女さんがもう可愛すぎて仕方ない。これが家庭の味。

 

 

 

線の内側と外側を分けること

 

「線の外側に位置する人間がどうなろうとあたしは基本的には知らん振りです」

「でも、その分、一度線の内側の方に入った人には……全てを注ぎます」

――なごみ


線とは「自分と他人分ける区切り」となごみんは言う。

なごみは他の人が"線"で区切ることをしないのを不思議がっていたが、正直ここまで強烈に他者と自分とを私は分けたことがないなと思った。

それは恐らく他人をある程度"自分"だと思っているからだろう。知っている人が傷つくのは嫌だから、自分が出来る範囲で手助けをする。友達が困っていれば、自分が出来る範囲で強力するというのは、それは他者(=自分以外の異物)と認識しているのではなくて、大なり小なり自分のもののように他者を扱っていることになる。

でもなごみは違うんだろう。私の場合は他者と自分の境界線は基本的にあいまいで、ハッキリしていないが、彼女はハッキリさせる。境界線に溝ができるように、明確に強烈に線を引く。

他者と自分を選り分ける。

これってうまくすると、自分という自分がより強固になっていくよね。自分が自分だと思えるというか、より他者は他者だということが認識できるようになる。

いい方法なのかも?……しれないなあと思いつつどうなんだろう。


 

 

そこには"あなた"が眠っている

 

「なごみちゃんに料理を教えたのはお父さん。だからなごみちゃんの料理の中に、お父さんはいると思うの~。食べる度に思い出してるわ~」

――のどか

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のどかさんが言っているこの感覚って、なんなんだろうなあー気になる。

つまり「故人の(あるいは他者)、の意思とでも呼べるようなものが、本質とでも呼べるようなものが、後継者の手に受け継いでいるということ。そしてそれがある対象の中で発現するということ


ちょっと分かり難い言葉の仕方なんだけれども、簡単にいえば、なごみんの作る料理に彼女のお父さんが"いる"ということ。

ヒカルの碁』でいえば、ヒカルが打つ碁に、SAIが"いる"ということ。

ただこれは神秘的なものとかじゃなくて、ただの「確率」「パターン」なのかもしれないけれどね。SAIの手筋が似ているというパターン、お父さんの味に似せてしまうなごみの料理パターンみたいな。

でも……なんかちょっと違うんだよね。なんだろ。

私が言いたいのはそこじゃなくて……うーん。故人の意思がある対象物の中で「蘇る」という点に着目したいのかもしれない。ここはうまく言葉に紡げないので、様子見。

 

 

強さ

 

「甘えた事言ってる自分が情けないですよ」

「潰します、この弱音を」

「自分に負けません」

――なごみ

なごみんは乙女さんと同じく、自分に負けることをよしとしない人だよね。ほんと強い。


 

あぶらむし♪

 

「アブラムーシ♪ アブラムーシ♪」

「なんで君はアブラムーシ♪」

――カニ、新一


ここでもアブラムシ?! というかアブラムシで歌を作るって発想はなんなの?! なんかの伝統かなにかなの?! 慎一郎~の靴の底にもアブラムシ~♪

 

 

 

嫌われる、でもそこに卑屈さは微塵もない


姫はその横暴な性格と圧倒的な実力ゆえに、多くの者から賞賛の眼差しを受け、多くのものから嫌われていた。

でも彼女は、そのことを受け入れている様が、すごい。

あの小物な感じが、たまらなく愛おしい。
できれば今の卑屈ままでいて欲しい。

そんな一般的小市民の遥か上に立ちそいつらを略取するのが私なのだから。

――エリカ

 これが姫たるゆえんか……。

これがやせ我慢でもなく、本気の本当の本音だとしたら、もうなんかカッコイイなという感情を通り越して、なにこの怪物!みたいに思ってしまう。いや怪物は失礼か。

にしてもだ、相手が自分のことを嫌い、陰口をたているにも関わらず「あいつら潰す!」という判断をしない。逆に「そんなお前たちはそのままでいてくれ!」と思ってしまうその度量の広さよ。

これがもし相手という――他者――が"自分"と同じ存在だと思っていたら、出来ないんだと思うんだよね。他者を、物とか、そんなふうに思えてこそあるいは自分とは絶対的に違う存在だと腹の底から理解できてなお

敵を愛おしい―――と思えるのではないか?

ほら犬とかって思えるようになると、敵意剥き出しで近づいてきても、しょうがねーな小物が!という気持ちになるあの感じと似ている。

 

 

強さに近道はなし

「強さは積み上げて錬成されるものだ」

――乙女

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ね、ほんとその通り。

近道はないんだなってよく分かる。

 

 

よっぴーの友達儀式

 

「じゃあ、はじめよっか」
「オーケー」

「私達は」
「これからも」
「お互いに」
「助け合い」
「裏切らぬよう」
「離れぬよう」
「変わらぬ」
「友情を」
「誓います」
「誓います」

―――よっぴー、姫


最初、よっぴーと姫のこの友達儀式いいなーと思った。

わざわざ、あえて、こういう儀式を行う事で、自分たちの関係を"友達"だと強く認識しより強固なものにできる為のものに見えたからだ。


そして私はそういうことやったことなかったからね余計。友達を作るときって、こういう宣誓とか誓いとかしないしやったことがない。それが普通だと言われても、"あえて"友達との関係をより強固にしようという動機は好きだなと思った。

何故なら、この世はうつりゆくもので、絶対なんてものはないからだ。だから対人関係を絶対のものと捉えるのではなく、メンテナンスするという理解をしているのはいいなと思った。

でもこの後分かるのだけれど、よっぴーがエリカとしたこの誓いは、確かにそういった一面も含んでいるけれど、でもどちらかというと「人なんて信じられない」という疑心暗鬼のもとに行われていたものだった。

動機が違うとこうもある行為の印象が変わってしまうのかと驚いた。やっぱり私は人間の動機をとても大事にしているんだとも気づいた。


よっぴーがエリカとの誓いを「エリカとずっと一緒にいられますように、だからこの関係を大事にしたい」という正の方向の動機だったら、私はこのよっぴーの行為をとてもキラキラしたものに見える。

でも実際のよっぴーの動機は「裏切られたくない」という負の方向の動機である。だからこの行為は、キラキラしたものに見えない。

 

 

乙女さんの笑顔はやばい

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これは可愛すぎる

 

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これも

 

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この表情も

 

乙女さんほんと乙女。

 

 

 

 

 

親友とおまじない

 

人形のやり取りなどしなくても親友だと心から思ってる。

スバルの事を信じている。

そう。

本当の親友なんていうのは、こんなオマジナイなんてしなくても……何も無くても充分な気がした。

 

オマジナイとしてお互いの人形を持ち歩くなんてのは少し異常なんだ。

これを提案したのは佐藤さんだと言う。

裏切りが怖いという佐藤さん。

彼女は一体……?

 

たしかに、そのおまじないは異常なのかもしれない、通常ではなくて異っした行為なのかもしれない。

でもよっぴーの気持ちを理解できるし、それがどの程度の感情なのかもおそらく分かる。だから、それは異常なんだとしても理解できないものでもないし、許容できないものでもない。


 

 

どこか狂っている

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 みんなどこか狂ってる。
少しづつ、どこかしら狂っていると思えるようになれれば、多様性を是認できるようになってくる気がするんだよね。

自分のことも相手のこと。

よっぴーが人は必ず裏切ると思っているところも、人を信じることが出来ない気質の持ち主だとしても、ね。

絶対有効な契約書とかあればいいのにな。2人が2度と離れないような契約書が……

レオ君に裏切られるのだけは、やだよ……


この世に絶対なんてものはないし、永遠なんてものはない。だからこそある人にとっては絶対と永遠というものは、とても強い価値を持ち始める。手が届かないのに、手を伸ばしてしまう。見つかりっこないのに探してしまうし、追いかけても到達できないにも関わらず走り続けてします。

人は裏切るものだと分かっていても、自分を裏切らない存在がいることをどこかで欲している。でもだからといって人を信じることは出来ない―――そんな心の在り方を許容できる。

例えよっぴーの人を信じる気持ちが分からなくても、彼女が人を信じたいと思っている気持ちは分かるから。

 

「もういいんだよ、レオ君……私、他人との距離が分からないんだ……」

「一定の距離なら、得意だけど……少しでも、近すぎちゃうと……自分のものにしたくて……何がなんだか」

「みんな、よく出来てるなぁ……すごいよ」

――良美

みんなどこか狂っているし、どこか壊れている。
だからこそ欠陥した人間に惹かれる。

自分の心の部品が気づいたら無くなっていたことに気づいて、でも周りの人はみんな持っていて、「みんな、よく出来てるなぁ……すごいよ」と思っちゃう気持ちをきっと理解できる。疎外感の果てに待っているのは絶望。胸に空いた風穴を見つめて「ああ所詮世の中こんなもんか」とうそぶいてしまう気持ちを―――。

 

 

それがお前の為なんだ、というエゴ

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「平均点で満足するのか? もっと自分を高めないとダメだろう。鍛えるんだ」

「土日をまるまる潰してまで鍛えようと思わない」

それがお前のためなんだ

「だから余計なお世話!」

――乙女、レオ 

乙女さんの場合は、社会的価値観や自分の劣等感を隠すために「それがおお前のためだ」と言っているわけじゃないところは本当に素敵だと思う。

つまり彼女の場合、レオのことを想って、きつい言葉を投げかけている。それは倫理観で惑わされた意見でもないし、自己欺瞞によって生まれた言葉じゃない。

そう、これは私が良しとするところの「応援」の概念と同じ在り方なんだ。それに則るのならば、乙女さんの行為を私は許容できるしとても素敵なことだと思う。 

レオの学力向上や、身体向上を為すことが出来れば、後々、彼にとって益となるのは間違いないだろう。

でも……やっぱりそうではない。何故なら、レオ自身が乙女さんの言動を拒絶しているからだ。本人が拒絶しているものを無理に推し進めようとするのは、それは応援ではなくただの自分のエゴになってしまう。

ここは難しいけど、別に間違ってもいいんだよね、失敗してもいい。自分の応援が相手にとって迷惑だったら、話し合ってもっと別の相手の寄り添い方を見つければいいだけなんだと思う。

そしてその間違いに気づいて、自分を見直しすることが出来る乙女さんは、本当に素敵な人だよ。

乙女「嘘をついて飛び出したのはレオが悪い。連絡をいれないのも悪い」

レオ「……」

乙女「だが、そうさせたのは私のやり方が間違っていた所もあるだろう」

乙女「お前の為と思い、口を出しすぎてしまった」

 

 「私は自分を鍛えるのが好きだ。だからつい同じ感覚で他人に当たってしまう。自分と他人は違うのにな」

――乙女

 

 

 

素直に自分の気持ちを言える人の魅力さよ

 

「でもな、何故かお前にだけは……つまらないと言われたくはなかった」

「だから、楽しかったと言われて心底良かった」

「私もレオと遊んで楽しかったぞ」

「また、遊ぼうな」

――乙女

 乙女さんと一緒にいて心地いいのは「計算」や「騙す」という行いがないからだなって感じた。

いつもどんなときでも、自分が言いたいことを言い、自分を思ったことをそのまま吐き出してしまう人だから、本音のぶつかり合いができる。そこが乙女さんの一番の魅力だよね。

さらに嘘が嫌いなうえに、武人精神に溢れている人なので、人としての理を高い水準で維持しようと務めている。これが彼女の流儀なのだとしたら、すごいかっこいい。

そして自分の気持ちを素直に言えるってことは、傷つくことを恐れない人と言い換えても良いとおもう。んーやっぱり乙女さん好きすな。

 

 

ぬおおお!!

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「私に男の幼馴染がいると仮定してだ。もしそいつがホラー番組が駄目で、時々それを理由に私の布団にもぐりこんでいたとしたら、お前どう思う」

――乙女

だめだそいつを*すしかなくなってくるぞぬおおお!!!

それくらいにそれは嫌だな、最悪だ、最悪だといっていい。

立場を逆転すると見えてくるものがあるというのは、まさに至言……うっ。

 

 

いやもうかっこ良すぎるでしょ

 

「お互い初めてだ、病気の心配はないだろ」

「ひょっとしたら赤ちゃんができるかも」

構わない。それぐらいの相手でなければこの身体、抱かせはしない

――乙女、レオ

 なにこの男気溢れる言葉。惚れるしかない!

火憐ちゃんはどんなやつと付き合うかを聞かれたときに、「そいつの子どもを産みたいと思ったらに決まってんだろ」と豪語したときのカッコよさを感じる。

 

 

 

流儀―――

 

「学校の校則も重要だが、私は何より私の決めた自分自身の規律を守る」

「誰でもない、自分の人生なんだからな」

――乙女

 
倫理観、あるいは学校での校則や、社会の規律、そういったものを上位にしちゃだめなんだよね。何故ならそれは「誰かが」決めたものだから、自分が自分の為に作った規律と違ってそれは「誰か」に最適化されているものだからだ。

ゆえに自分に最適化された「流儀」こそが、自分の為になるのは必然。

そして自分の人生を生きていくのは自分自身なのだから、どう生きようと思うおのかも当然。


 

 

万物を切り刻む感覚

「万物、悉く切り刻め!」

「地獄蝶々!」


やっぱり戦闘になるとめちゃくちゃ興奮してしまう。乙女さんは一方的な(それも究めた)暴力をふるい、盗撮者を車もろとも一刀両断してしまう。(しかし死んではいない)

地獄蝶々(刀の銘)が鞘から抜き出るときの音、そしてそれを振るう片腕の筋肉構造から神経の数々……伸縮し収縮し硬直しそういった力の伝達が刀に伝わり、無骨な鉄の塊は凶器と化す。みたいなね、そういうのがめちゃ燃える。

 

 

祈りちゃんの心象風景

「私は、胸を突き抜ける風がやみません」

「この風が吹く限り、何をやってもそこそこしか楽しくありませんの」

――祈

 
祈ちゃんがこういうペシミストでもオプティミストでもない心を獲得してしまったのは、自分の感情的行動によって妹を失ってしまったからだという。

そして思った。「こんなにも些細なことで、人は大きく変わってしまうんだな」と。

これはなにも祈りちゃんだけじゃなく、よっぴーも同じだ。二人は涙を誘うような、不憫に満ちた溢れるような凄惨な過去があるわけじゃない。そりゃ大多数から見れば半身を失ったり、親が腐っているのは不幸なのは間違いない。

けれど、不幸の最上級というわけでもない。

だから余計に「いいな」って思う。二人ともある過去の因縁とも呼ぶべき概念があるわけじゃない。ある何かを倒したら、自分の欠陥が直るわけでもない。けれどももうそうやって自分は"規定"されてしまっている状態からどうすればいいか? どうもしなくてもいいかもしれないし、少しは改善したほうがいいのかもしれない。そんなことを選ぶことが出来る。

祈ちゃんのその心の在り方は、直してもいいし直さなくてもいい。心が凪であることを「元に戻す」必要なんてなくて、そのままで在ること受け入れるほうがよっぽどいいんじゃないかという考えがある。

誰かの在り方を"変える"、というのは"救済してやる"という傲慢な姿勢と変わりない。それが悪いかどうかではなく、とても慎重にね?ってこと。

誰かの在り方を受け入れる、こっちのほうが難しいとは思うんだよね。

 

祈「……でも、私はこのままで充分だと思います」

レオ「うん、俺も」

祈「他人からどう言われようと関係ありません」

祈「これが、私達のやり方ですからね」

ね!

 

 

 

カニの家族関係

「え、兄貴また何か手柄立てたの」

「そうだ、お前とはエラい違いだな出涸らし」

「まぁ。私は野暮な事は言わんさ とにかっくお前は好きにやればいい。進学できるなら金も出してやるからな」

「……うん、あんがと」

――カニ、カニパパ

 もうなんか可愛そすぎるでしょ……。

親から出涸らし、出涸らし言われてたら、自信がつくもんもつかなくなるし、なにより家にいるのが窮屈すぎる。カニがレオの家にしょっちゅうくるのは、その場が楽しいからだよね。

レオ達もそりゃ出涸らしとか、バカだとか言うけど、でもそれはカニが好きだっていう前提があるからこそ許容されるというか許されるというか。

カニパパ達が、カニに対して愛がない、なんて思わないけれども、でもなあ……って思ってしまう。

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でその悔しさをすぐ吐き出せてしまうからこそ、カニはいつも楽しそうなんだろうなとも思ってしまうのだった。うんうん、やっぱりイライラした感情は、誰かに吐き出すととても良いよね。

 

 

スバルの聖域

 

乙女「くだらん集まりなどしていないで、時間は有意義に使え、有意義に」

スバル「……」

スバル「くだらん……ねぇ」

スバル「はっ、乙女さんって何でも自分の価値で決め付けるよな」

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乙女「何?」

スバル「で、気にいらない奴には蹴りがとんでくるわけだ」

乙女さんは基本的に断定口調で、直截な言い方をしすぎるからそれを大事にしている人にとってはたまらなくイラっとするんだよね。よく言ってくれたのよスバルっ。

そしてこの後のスバルの言葉をフォローするカニ達。

カニ「乙女さんとかは説教が趣味の一環なんだからいちいち反応してたら身が持たねーぞ」

フカヒレ「そういうことだ。クレバーに生きていこうぜ?」

スバル「分かってるさ」

レオ「……なんだかなんだで連携取れてるな俺たち」

なんか意外だった。いつもカニは根性で喧嘩を売っているからかな? どうもこういう「柔」で物事を受け流すって風に見えなかったんだよなーと。

カニもフカヒレも「もっと世の中うまく渡っていこうぜ?」な意見を言えるのが新鮮というか、感心した。


それとフカヒレが薬を持ち込んだとき、スバルが烈火の如く怒ったのは気持ちがよく分かってうるっとした。最近涙腺弱いなーと思いつつも、何かを大事にしている姿大好きなのよ。

 

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うんうん。

 

「乙女さんはオレ達が夜くっちゃべってるのをくだらない集まりとか言ってたけどよ」

「オレにとってあそこは神聖な場所だったんだ」

「聖域ね。分かる?」

「あいつらと話すとオレの心を落ち着くんだよ」

だから、くだらなくない

――スバル

 

「……」

「私にとってお前達の話し声は時に騒音だったからな。あの発言をわびるつもりは無いが」

「自分にとっては他愛のないものでも……他の人によっては、それが何よりも重い場合がある、という事は身をもって学べた」

「これからは少し発言に気をつける」

――乙女

 

 

 

 

ねー

「いるだけで楽しい気分になれるヤツってのは貴重だよなぁ」

――スバル 

 ねー、本当に貴重。

本当にたまにそういう人間が目の前に表れる時があって、それは「相性」とかそういうちゃちなものでもなく、周囲の人間がなんか笑顔になっちゃうような人間は実際にいる。


 

分からない、そう言えること

スバルはカニが好き、カニはレオが好き、レオはカニが好きでもスバルのことも好き。

そんな状態に困惑と苛立ちを抱えているレオは、スバルとカニが付き合えば誰も傷つかなくて済む、そう考えるようになる。そしてそれをフカヒレに話すと、フカヒレはそれは正しいか分からないと告げた。

レオ「なぁ正しいよな?」

フカヒレ「ごめんな、分からねーよ」

フカヒレ「そのやり方は、後味が悪くなりそうだけどね。それでお前がいいんなら、いいんじゃない」

フカヒレは普段あほでダメダメなんだけれども、こういう大事なときは真摯な対応するんだなと思った。こういう"正しそうな事を言う"ことは簡単でも、それが"正しいのか分からない"とハッキリ告げることが出来るっていうのは私はすごい好き。

自分の見栄をはらず、未熟さを許容しているあたりが特に。

レオ「なんかどっちかというと否定的だな」

フカヒレ「だってお前が自分を殺している意見なんだもん」

レオ「優しい意見なのに」

フカヒレ「ただスバルに嫌われたくないだけだろ?」

そしてさらりと、自分の意見を主張することも出来るフカヒレ。

案外人間出来ているのはフカヒレなのかもしれないなと思った。

自分の未熟を受け入れて、かつ外部に明示するのって勇気いるし、押し付けと感じられない程度に意見を提示できるってね。

 

 

 

幸運なことだよね

 

「でも対馬君はいいよね、困っている顔をすると声をかけてくれる人がいて」

「それは、とても幸運な事だと思うよ」

――よっぴー

 それが当たり前だと、気づくのとても難しそうだよね。自然なのものって無くなってからじゃないとその価値に気づけ無いんだよにゃーと然り。

 

 

 

乙女さんの頑張れには愛がある

乙女「昨日よりは随分マシな面構えになったな」

レオ「そう?」

乙女「その調子で頑張れ」

乙女「……本当に辛くなって、どうしようもなかったら遠慮なく私を頼れ


「頑張れ」って言葉は無責任でどこまでも空虚な響きを持っているんだけれども、でも乙女さんがいう頑張れには、期待だけではなく"応援"の意味もコメられているからうざったくない。

なぜなら彼女は、その人を支える覚悟があって、受け入れる意思があるから。

だから彼女の頑張れには、不愉快さを感じない。むしろあたたかみがある言葉にすら聞こえてくる。

 

 

今度はいつあえんの?

「今度は……いつ会えんの?」

「そうだな、オレがオリンピックに行ったら、かな。そうなったら、また逢えるなオレ達は」

友達は対等であるべきだろ。なら、オレも。カニに見合うものを手に入れなきゃな

――スバル、カニ

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スバルはなんで「対等になる」と考えたんだろう。今だって十分彼は魅力的で、カニ達とも対等だというのに。

カニに見合うものとして、オリンピック選手になるというのがどうもうまく接続できない。これは建前……なのかな。つまりスバルは、カニと自分の気持ちが決着付けるまで会いたくないという意思表示だったのかもしれない。

オリンピックで出ることに拘っているよりは、オリンピックに出るという目的があれば、長い時間、長い期間、カニ達と合わなくなるから。

 

 

恋で世界は変わるよねー

「お前と付き合い始めてから路上の花も美しく見えるようになったぜ」

「うんうん、それ分かる、ボクもボクも」

――レオ、カニ 

 なんで恋すると、まわりのものが美しく見えたり、慈愛をもって接し始めたり、普段気付かなかった価値に気付けるようになるんだろう?と思ったのだけれど、

それは戀というイデアに身体ずっぼり浸っているせいだからだよねという結論に至る。戀している期間が長いほど、その状態は日常生活にまで及ぶよねーと。

 

 

長い時間を耐えてきたものにこそ価値は生まれる

 

スバル「故郷に帰ります。まさしく錦を飾るってやつでね」

レオ「故郷?」

カニ「あいつにそんなんあったけ?」

スバル「聞こえてんのか、レオ、きぬ、フカヒレ。ちゃんと宴会の用意しておけよ」

カニ「!」

レオ「あいつ……全国ネットで何を」

カニ「そっか、あいつの故郷って……」

カニ「ボク達のこと覚えててくれてたんだね、あいつ」

 
レオとカニは学園を卒業して、結婚して、子ども産んでと長い時間が経っていた。そんな長い時が経ちながらも、友人のことを考えている、友人のことを想っている「あいつ今頃何してんのかな」と。

そういうのって、時間を耐えてきた「価値あるもの」に違いない。時間を耐久できたものにこそ、価値は生まれる。友情も、スキルも、習慣も、古典もなにもかも。

だからここ、ほろっとしてしまう。

満たされた感情でいっぱいだった。

 



心に残った言葉

 

「強さは積み上げて錬成されるものだ」

――乙女

 

 

「学校の校則も重要だが、私は何より私の決めた自分自身の規律を守る」

「誰でもない、自分の人生なんだからな」

――乙女

 

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―――――

 

てことで終わりです。

ここまで読んでくれて有難うございました。 

ではではまたね。

 

 


<参考>

 

つよきす Full Edition 通常版
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真剣で私に恋しなさい! 通常版[アダルト]
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つよきすNEXT 初回版
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