幸せの定義(Angel Beats! 1st beat)
※ネタバレ注意
幸せとはなにか?――答えは多種多様あれど、私はこの定義で十分だと考えている。
・衣食住+活動(他者交流-好奇心-達成可能目標)=幸せ
なぜ労働するかというと自分に餌をやるためであり、餌を与えなければ人は死んでしまう。餌とは文字通りの食べ物であり、安息をあたえる宿、社会的な身だしなみが該当する。
生命(=肉体/精神/社会性)維持の次は、他者と交流し、そしてその者と「達成可能だけどやや難しい(興味ある)目標」をもつことが肝要である。大勢が拍手する意義深いものでも、逆に社会的価値がうすい趣味でもなんでもいい。とにかく誰かと一緒に(やや難しい)達成可能な(興味ある)目標に向かうことで人はじゅうぶんな幸福を覚えるものだ。(ようするにエピックウィンを起こしたいので困難な企画、簡単な作業ではダメということでもある)
こう考えると仕事とは「労働」と「活動」の2つの側面を持っており、前者の天秤が傾けばひどくつまらないものに、後者に傾けばとても楽しいものになりえる。また「活動」がうまくいっていれば――その時間はとても楽しく、有意義なものなので――それを人は生きる意味と見做す(錯覚)し、逆にいえば特権的な生きる意味なんていう下らないものを望む必要性はなくなるのだ。
生きる意味があるから生きるのではなく、楽しい一時を手繰れる瞬間に人は生きたいと思うのである。そしてそれを「幸福」と呼ぶのではないか?
――adv『Angel Beats! -1st beat-』は、これをめちゃくちゃ簡単に満たせる世界である。
続きを読む【批判】Clover Day'sというセクハラゲームがほんとうに辛い(そこを抜きにしてもツラい)【レビュー】
(1)クロデイに対するうんざり感はどこからくるのか
女の価値は胸!尻!外面!―――主人公はそれを事ある事に俎上にあげてはヒロインにセクハラをし(その時分に流行った面白くもなんともない)パロネタとホモフォビア(=同性愛者嫌悪)が蔓延しているのがギャルゲーである。
というのは言い過ぎにしてもこの傾向はこの媒体にあるし、特に「萌えゲー/キャラゲー」と分類されるジャンルにおいてよく見られるのも確かだ。しかしだからといって、“だからといって” (私は)それが悪いと思わない。作品の倫理観はそこに独立したものであって、その時代の読者と合うこともあれば合わないこともあるのだから。
その読者の倫理観に合わないからといって、イコールでその作品はダメとは限らない。
しかしそれでも程度問題はあるし、あるいは私が許容できないラインがあり、それを越せば「なんだこれ?」と思うのも必然である。本記事はそういった前提において、本稿管理人の許容できなかった部分が、どのようにして、許容できなかったのかを記していく。
a,数分に一度はレッツセクハラ!それがクロデイ流さ
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『ふしぎの城のヘレン』はノンストレスな戦闘が楽しいRPGでした(フリゲ感想)
私的満足度:★★★★
おすすめ度:★★★★
(*2016/03の下書きを今頃になって投下する人がここに)
フリゲを漁ればいつでもどこでも名前が出る『ふしぎの城のヘレン』。ようやく重い腰をあげてプレイしたんですが……あ、面白いぞこれ……。
まず戦闘が楽しいです。敵と自分に「行動待ち時間」が設定されていてそのコストの差によってどちらがより早く攻撃できるか、あるいはわざと攻撃を受けて大技を繰り出すかといった戦略が必要になってくるんですね。
それも「使用するアイテム」ごとに――また技コマンドのようなもの――にも「行動待ち時間」が設定してあるので尚更戦いに深みが増しています。
これがその戦闘の様子です。ご覧あれ
上の動画見てピンをくる人もいるかもしれませんが、本作は主人公のステータスではなく「アイテム」が強さを決めるRPGです。
つまり強いアイテムを持っていればいるほど戦いが楽になりますし、有利に戦局を運べる。なので使えるアイテムを探そう!と躍起にもなりますし、その探索過程・入手時の喜びがダンジョン攻略のモチベーションを上げているのです。苦じゃないマップ探索は良いRPGの基本要素。
またモンスターを倒す度にEXP(経験値)が貰えるんですが、これは主人公のLvUPに使われるのではなく、入手したアイテムの強化にEXPが使用される。
となれば敵とのエンカウントも「また戦闘かよ……」ではなく「勝って経験値ためるぞ!」と動機を刺激されるゲームデザインになっています。
他にも本作のいいところはたくさんありますが、ここではこの2つを推してみました。4-5時間でクリア可能な、短編RPGですので(しかし満足度は高いのです)よければこの機会にどうでしょうか。
DL先→http://www.geocities.jp/i_to_may/
フリゲ・他記事
ゲームを好きな今と、それを壊した過去の自分へ「SCE_2」感想。(8997文字)