猫箱ただひとつ

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卒業する全ての人に『はつゆきさくら』を贈りたいな

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2014年1月。『はつゆきさくら』をプレイ。

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世間の評判は上々であり、いろいろな人から「これ面白いですよ」と勧められたこともあってようやくやってみようかなと思い立った。しかも今は真冬であり劇中の寒々とした季節とぴったり。(ゲーム終了後に知ったのだが『葱ベストエロゲ2012』で堂々の1位を取っていた作品でもあった)

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プレイし始めるとあっという間に2-3時間経過。おもしろい。ギャルゲーに慣れてくると5分テキストを読むめばその作品は期待できるか?ポテンシャルが高いか? がだいたい分かってくるものだけど『はつゆきさくら』はがぶがぶテキスト飲んでしまうくらいに楽しい。期待大。

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バニッシュ―――それは『はつゆきさくら』を想起する上でなくてはならない言葉であり、そして口癖のように口ずさみたくなるフレーズであり、「バニッシュって何?」なんて無粋な質問は受け付けないんだからねバニッシュ!!

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真冬を舞台にした復讐劇。ゴースト/夢/怒り/剣/憎しみに絡め取られた登場人物が傷ついていく様子は、『はつゆきさくら』を復讐の物語だと見做してしまいがちだけど、多分そういうお話じゃない気がするのー。

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というかこの作品、音楽の力の入れ具合がおかしい。わりとどの作品でも音楽を褒めちゃう自分だけどサウンドラトラックが欲しいくらいに粒ぞろいのBGMでひしめき合っている。『ギャングスタ・リパブリカ』と匹敵するくらいにいいな……。良い音楽は「イメージを伴わせる」というのが私の持論なんだけど、本作は例外なく「きらきら乱反射する雪」や「真っ黒であふれだす憎悪」「背中を押してくれるような桜ふぶき」などの音が見えてくる。良質なメロディによって物語体験がぐーんと上がっているのがわかる。

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毎日少しづつプレイ。少しづつ。少しづつできる所まで読み進めていくのだけど、ちょっとの時間でも充実感すごいなあ……。あとがんも食べたい。がんもはね、おでんの具。じゅるり。

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あずま夜という女の子がめちゃ可愛い。しょしょしょ(この文章は監視されております)だ もん! 桃色の髪。甘ったるい顔に甘ったるい声から放たれる「先輩も!お疲れ様でした!」はきゅんきゅんする。それもふとした瞬間に彼女から滲む怒り。み んな死ねばいいのに。その呟きは今までの無垢な少女イメージを崩壊させ俄然興味が湧いてくる。……こういう憎悪に満ち溢れている人間好き。大好き。あずま 夜に限らず『はつゆきさくら』は可愛いでも可愛いだけじゃないヒロインが多くてメロメロになる。こういうの私は弱い。やっぱりそんな二律背反・矛盾・憎悪・汚濁を心の内側に所有している人間こそ人間らしいと思ってしまうからだろうか。

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可愛いといえば、主人公の河野初雪もこれまた可愛い。不良で荒っぽくて学校生活なんてどうでもよくて素直になれなくてつんつんしてる。家族であるランの前ではそんな突っ張ってる格好を崩す不器用な感じがいいなって思う。元気体操のはじまりだ。でも初雪のことを気に入らない人も多くいそうだなって感じはするので、おそらく『はつゆきさくら』が合う合わないのターニングポイントは主人公・河野初雪がスキになれるかどうかだろう。

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プレイ終了。これは、あれだ。何かしら「卒業」の節目にいる人がプレイするとぐっとくる作品なんじゃないだろうか。それは学校卒業に関わらず何かしらのターニングポイントにいる場合も含まれると思う。

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終わりを迎え、始まりを待ちわびる―――それはいつだってやりきれない想いと未来への不安、もう会えなくなってしまう人達と、終わってしまった日常を夢見るもの。

 

"卒業"とはそういうものなんじゃないだろうか。

 

初雪は「卒業なんて何の意味があるんだか」と呟き、ランはこう応える。

 

 

初雪「卒業なんて、ただの区切りだろ。何の意味があるんだか」

 

ラン「区切りで、ゴールだから、だよ」

 

ラン「前に進んで振り返ってみたときこそ、当時は何かに曇っていた風景がやっと、明晰に眺めることが出来るのかも知れない」

 

ラン「だから進んで、やり通して……その時こそ、振り返ることが大切なんだよ」

 

ラン「自分と、全ての懐かしい人達に報いるために」

 

 

――はつゆきさくら

 

 

 

 

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――卒業する全ての人に、『はつゆきさくら』を贈りたいな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あるいは『この青空に約束を――』のラストシーンでめちゃくちゃ泣いた人にも、おすすめしたいな。

 

 

 

 

 

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