猫箱ただひとつ

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パロディは不意打ちこそが本分、ならば声パロは威力高いのも頷ける。まじこい感想#4

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ここで言うパロディとは「他作品を引用し言及する」ことで、その言及自体を楽しむよう求められているものを指す。必ずしも批判・風刺するものとは限らない。

『真剣で私に恋しなさい』は豊富なパロディで絶えずこちらを笑わせてくれる作品だ。みんなで麻雀をやれば「カモとして池田を呼ぼう」と言いはじめそんなヤツいたか?と考えれば『咲-Saki-』の池田を匂わせていたり、一子の奥義修得が『HUNTERXHUNTER』のネテロ会長の修行とダブっていたりもする。

遠回しなものから直接的なものまでなんの「ネタ」か知っていると笑ってしまうことが多いのだ。

 

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そしてなぜ笑ってしまうのか? と考えると「意外性」という言葉に集約されると思う。

「マジ恋が咲-saki-を出すはずがない」「ここでHUNTERXHUNTERを引き合いにするはずが」……そんな思い込みをプレイヤーは持っており、それを裏切ったとき、驚きによる笑いが起こるのではないか。

たとえパロディの頻度が高いと分かっても、本作は学園ラブコメを中心にした会話の中で時折パロが交じる程度のもの。次にくるセリフが、シーンが、なにをパロるかなんてのは予想困難なので「事前にパロディが豊富だと知っていてもパロディによる意外性は保てる」。

これはホラー映画における「ビビる映画だと分かっていても、気が緩んだシーンで突如ゾンビが出て来るとビビる」のと同じ理屈だろう。全体の方向性は理解しても細部を知っているわけではないからだ。

逆にいえば次のシーンでビビることが分かる(=ゾンビがくると予想)のであれば、全く驚かないだろうし、同様に、もしも事前にパロディが来ると予想できたならばそこに笑いは起こらない可能性が高い。

(『真剣で私に恋しなさいS』の十年後下北沢G魔ネタはその例と言えるかもしれない。なぜならその方向性は既に無印で使用してしまったからだ)

 

声パロとまじこい

 

そして本作は「声のパロディ」も採用している。

これはキャラクターを担当する声優さんが以前に演じていた「別作品の別キャラクター」を「本作のキャラに被せる」といった手法で、

コードギアスルルーシュを担当した声優さんがマジ恋の別キャラでこのようなことを言うわけだ。

「ふぅ……覚悟しろ。襲うという事は 襲われても文句は言えないという事だ」

――クッキー/真剣で私に恋しなさい(みなとそふと)

 (説明するまでもないほど有名な "撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだ" というルルーシュの言葉をもじってる)

 

それも演じ方、声のトーン、ニュアンスまで酷似するため「おまww」と突っ込んでしまうことうけあいだ。

さらに言えば、そのネタがそのシーンに合致しているかによって威力は増減するのだと考えている。ただたんにパロってればいいわけではなく、そのネタを発したタイミングも重要ということ。

そして声パロとは、声優とテキストの2つを他作品から同時に引用するので、2つの経路により、意外性と合致度の相乗効果が増すのだろう。

テキストだけのパロに比べると、声 "も" 利用したパロのほうが笑ったって人も多かったのではなかろうか。

 

おわり

 

ってことを考えると、パロディの本質は不意打ちであり、漫才による笑いとは方向性違うのだなあと思うわけだ。

うーん、笑いも奥が深い。なるほどねえ。