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猫箱ただひとつ

物語追求blog。アニメ、マンガ、ギャルゲーを取り扱ってるよ

柏崎星奈を10巻で大好きになってしまった(僕は友達が少ない感想)

ラノベの感想 僕は友達が少ない
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*はがない10巻に触れてるので注意

 

バスケの練習試合の助っ人として急遽抜擢された柏崎星奈は、その圧倒的な実力でコート内を蹂躙していく。ルールも知らなかった初心者が、年単位で練習してきた選手からポイントをもぎとっていく様子はひたすらにカッコいい。かっこよすぎた。

センスと身体的ハイスペックでもって経験と練習量をぶちぬいていきダンクシュートまで決めようとするのはまさに彼女こそがシリウスのような存在だなと思わせる。真冬の夜空に燦然と輝く恒星。誰もが畏怖し、誰も寄せつけず、全てを灼き尽くしていく一番星。*1

コート内を疾駆し、ボールを支配し、敵の肉壁をものとせず空の籠を揺らし続ける星奈の超人的なバスケシーンがもう本当に、恍惚としてしまうくらいに,,,かっこいい,,。ああ、もう、最高だ!!!

世界から祝福される人間とはこういう事かと馬鹿なことを考えてしまうくらいに星奈のことが大好きになってしまった。こんなの見せられたら大好きになってしまうよ。うんうん。

参照→カッコイイは正義である

今まで彼女には何の興味もなく性格が悪い完璧超人くらにしか思っていなかったけど、10巻だけでめちゃくちゃに好感度が上昇しているのがわかる。方向性は違うけど、私が大好きな小鳩ちゃんと同等の存在になってしまった感じだ。

 

そして圧倒的な力を持っているが故に柏崎星奈は凡人に理解されず、あるいは彼女が凡人を理解できず周囲と孤立を強いられる様がすごくいい…。よすぎるなぁ…。

 

 

 「……これ……ほんと無理……」「私達のやってきたことって……」「……うちらマジ超ザコって感じじゃん……」

 「あ、あの、ド、ドンマイです……!」「そ、そうですよ! まだゲームは終わって……」と白チームの一年生が励まそうとするも、

 「なに言ってんのよ……ルールも知らなかった初心者一人にまったく歯がたたないのよ……!? こんなのもう……試合とか言ってる場合じゃないよ!」

 白柳が悲鳴のような叫びを上げた。

 さすがの星奈もこの雰囲気がマズいことには気づいたらしい。

 「え、えっと……」

 どうにかしようと、星奈は足掻く。

 努めて優しい態度を装い、

 「ええとほら……べつに気にすることないわよ。あたしが天才すぎるだけだし」

 ……口調が優しいからこそ、いっそう傲慢さ際立つ。

「えっと……今度ライバルの学校と練習試合? あるんだっけ? ……よかったらあたし、助っ人に行きましょうか? "あたしがいれば絶対勝てるし"――」

 

――バスケ部員、柏崎星奈.『僕は友達が少ない』10巻.p180

 

 

柏崎星奈は傲慢である

 

小鷹も思っているように星奈の物言いは「傲慢」だ。

星奈がやさしくあろうと他者に心配っても、必ずその言動には「上からの目線」が付いてしまう。それは凡人からすればうざいし人の気持ちが分からないムカつく奴と思われても仕方ないと思う。

バスケ部員に放った星奈の言葉に遊佐葵が怒ったも必然だろう。もし葵が怒っていなかったら別の誰かが怒声を上げたに違いない。

 

 

柏崎星奈ッ! あなたはそうやっていつもいつも平気で他人を踏みにじって……!」

「はあ……?」

いつになくガチで憤りをあらわにする葵に、星奈は心底わけがわからないといった様子で不快げに顔をしかめる。

「なんで見てくれないんですかッ! なんで認めてくれないんですかッ! あなたの周りにいるのはちゃんと人間なんだって、どうしてわかってくれないんですかッ!」

 

――葵、星奈.『僕は友達が少ない』10巻 p181(( (太字は引用者が付けた。)))

 

 

でも、傲慢というのは「立場の違い」なんだと思えれば星奈の一挙手一投足の理解が容易くなる。

彼女と私達では立っているステージが違うのだ。それは勉学・スポーツ・ゲーム・貌ですら圧倒的な頭脳、運動能力、直感、センス、顔面偏差値力etcによって一位をもぎ取っていく実力のある者が自分より下にいる者を見下ろされたとしても何ら不思議ではない。

彼女と私達は同格なんじゃない、自身と同じ延長線上にいる人間でもない、生きている場所が数段下なのだ。

だから彼女が精一杯の謙虚さを発揮したとしても、空回りしてしまう。

 

……謙虚であれ、なんてのは凡人が自分の無能さに自覚したくないための、強者に求める配慮なのかもしれないなんて思ってしまう。賢い強者は凡人の反感を買わないように振舞えるだろうが、誰もがそうできるわけでもない。

 

   ◆ ◆

 

柏崎星奈が、この聖クロニカ学園を選んだのも単純に「家から近かった」というだけだ。彼女の身の丈に合っていない場所というのが丸わかりだし、本当はもっともっと上の「適した」場所があったにも関わらず星奈はこの学園を選んでしまった。

ならば彼女の高校生活は「聖クロニカ学園に入学できるレベルの人間」と出会いのは避けられないし、彼女の能力と見合った(あるいは)その力を理解できる同格の存在と出逢えるのは極端に難しくなる。こんな同調圧力と平等で縛り付ける島国ではなくパスが可能な海外へ行くべき人間だよね……。

星奈は小鷹は好きだというけれど、彼が星奈と見合っているかと言われれば私はそうではないかな……とも思っている。それくらいにスペックが尋常じゃない少女だと。

 

ともかく柏崎星奈と聖クロニカ学園生徒では生きているステージが違う、世界がかけ離れている。もしかしたら断絶だってしているのかもしれない。

そんな彼女がそのような人間達を理解できないのも仕方ないし、そのような人間達が星奈を傲慢だと思ってしまうのも仕方のない事だろう。

傲慢とは立場の違いに過ぎない――力ある者が力なき者に対応するときその片鱗は必ず出てしまう。両者はずっと平行線。星奈はこの学園を卒業したらきっと大物になっているんだろうな。そんな気がする。

 

そして星奈と渡り合えるものがいたら―――それは三日月夜空という人物なんだなと、星奈VS夜空バスケシーンで納得した。二人が10巻ラストで「友達」になったのも納得してしまう。

だって星奈を受け入れられるものは同格な者なのだから。それはきっとスペック高低ではなく

 

 「あんた……なんでそこまでするのよ……! ケガしてまでそんな卑怯なことする意味あるの!? 普通に正々堂々勝負すればいいじゃない!」

 星奈の悲鳴じみた問いかけに、夜空は凄絶な笑みで答える。

 

 「これが私の正々堂々だ……! 力で勝てないのなら速さで迎え撃つ。速さでも敵わなければ技術で対抗する。技術もないなら知略を駆使する。知略でさえ埋められない差は汗で補う。汗で足りないなら次は血だ! 汗も血も流さずに巨人殺し(ジャイアントキリング)が成せるか!!」

 

――星奈、夜空.『僕は友達が少ない』10巻 p190(( (太字は引用者が付けた)))

 

 

夜空の叫びはうるっとくる。少なくとも夜空は星奈と同じ舞台に立ち上がろうと血を流しているのだから。

ステラさんの予感は見事に的中するわけですね(にこにこ)

 

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*1:私の脳内で藍井エイルの『INNOCENCE』が鳴り響く。