猫箱ただひとつ

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「ダイヤミック・デイズ」体験版_道理とはなに?(4786文字)

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ダイヤミック・デイズ 初回限定版[アダルト]

 
人と人とが同じ空間で過ごし、平穏な環境を保つために一番必要なもの。

それは道理だ。

 

  プレイ時間   1時間(途中で止めちゃいました)
  製品版を買いますか?   買いません

公式HP│ダイヤミック・デイズ

 

 

このゲームのポイント

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……?


 うーむ、正直グッドポイントが見つけられないからこそ、体験版を途中でやめちゃったって感じでした。

<!>体験版に触れていきます。

 

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何の連絡もなく「分校」に突然学籍を移されてしまった怜と希紗。

本来なら個人が納得した上で分校へと移動するのが道理だというのに、筆頭執行部・姫野川かなかは「戯れ」と称し二人の学籍を強制的に移してしまった。そんな横暴で不遜な態度をとるかなかに、怜は「それは道理が通っていない」として抗議するのだが――――。

そうだな、ここまではいい。別にいい。

姫野川かなかという奴が横暴で野放図な人間だということであれば理解しよう、許容はしないが。それでもそういう奴だと飲み込もうか。それが滅茶苦茶な事だとしても。

しかしここで私が何を問題にしているかというと、怜が「道理を重視」する気質の持ち主だというのに、何故、かなかの道理の通っていない言葉に納得してしまったかということだ。

 
以下、姫野川かなかが怜を説得する所。

怜「俺は分校編入を辞退して、従来通り仁科校に通うことを希望する」

(中略)

かなか「そうだったな……私はお前の質問に対して、答えていないことがひとつ残ってる」

怜「他の学院生が同意の上で編入ならば、俺から言えることは何もない」

怜「だが何故、リスクを冒してまで『ダイヤモンド・ホール』を新設校に校舎にしようと考えたのか」

かなか「その理由については曖昧なままだった」

かなか「大した理由ではないが……」

かなか「『この場所が学院の校舎となったら面白いだろう』と、そう思ったのが理由だ」

怜「……」

かなか「この答えで満足か?」

怜「ああ、満足だ

 ――怜、かなか

 

このあと怜は「分校舎を企画した理由は面白い」といい、「納得できない部分がまだあるがここに通ってもいいとは思えるようになった」と告げた。

え? なんで?!っという感じだった。


え、なんで? 納得しちゃった?!

意味わかんないよ!

……。

これが希紗ならば分かる。「デパートが学校になった」という理由だけで、彼女にとってはとても"面白い"ものに映るだろう。

面白いこと、楽しいことが行動する動機になりえる彼女ならば、かなかが提示した答えだけで分校に移動してしまってもなんら不思議じゃない。(現に希紗は即答で分校でいいよってOKしたしね)

しかし、怜。彼は違う。

彼は「道理」という言葉を何度も繰り返すくらいに、物事の"筋道"や"正しい在り方"というものにこだわっているように見える。そんな彼が、


怜と希紗の二名の学籍移動について、生徒会が事前に説明しなかったこと

の答えを貰っていないのにも関わらず、何故納得してしまったのか? 満足してしまったのか? という疑問が生まれてくる。ここはどうも解せない。

さらに言うならば、姫野川が答えのはあくまで「新しい分校舎を設立した理由」だけだぞ? 自分達の学籍が強制的に移された理由は聞いてないんだぞ?


ここにすごく引っかかる。

そしてこの事から、考えるべき点がいくつかある。


1)怜がいう「道理」とは何を指している?(私がいう道理と彼がいう道理は違う可能性)

2)怜がいう「道理」とは実行すべきものではなく、ただ"言う"ことが目的の可能性(=つまりポーズの為の言葉)

3)怜は確かに彼なりの「道理」を大事にしているが、それは100%の精度で実行されるものではない可能性。(つまり自分の信条は大事だがあっさりねじ曲げてもいいと彼は思っている)

 

この3つにどちらにしても、怜という人間はどういう"景色"を見ているのか気になる。もし(3)ならば私はすごく興味が湧くぞ。

約束や初恋は本来「叶える為のもの」として機能する概念だが、だが決してそれだけではなく「所有するもの」という属性が与えられている場合もある。

そしてそれが信念や信条でさえも、「所有する」からこそ価値が生まれる場合があるとしたらどうだ? 

信念を貫き通す(=叶える)のではなく、信念を"持って"いることこそが、怜にとって大事だったらどうだろう。なにそれすごくわくわくする。

故に「世界に道理は大事だ」と唱えながら、その時その場で「道理という信念を捨てる」ことが出来るんだとしたら、怜という人間が"よく分からない"ものになり、私にとって"よく分からないもの"は、"よく分かりたいもの"という意味を持ち始める。

つまり、こいつを知りたいという気持ちになってくる。


 

 そもそも道理とは?


さて、そもそも道理とはなにか?

辞書ではこうなっている。 

1 物事の正しいすじみち。また、人として行うべき正しい道。ことわり。「―をわきまえる」「―に外れた行為」

2 すじが通っていること。正論であること。また、そのさま。「言われてみれば―な話」

 
私が「道理」という言葉に感じるのは、倫理/自然の摂理/王道といった意味だろうか。

社会規範としての正しき道、あるいは特定の閉鎖された枠内でも、その内部で正しい在り方を追求し実行することが道理なんじゃないかと考える。

ぶっちゃけ途中で体験版を中断しちゃったので、怜がどんな時に「道理」と発言するかのサンプル数が少なすぎて、ちょっと推測が難しいんだが…………ただ彼の言う道理とは「倫理」と言ってもいいんじゃないか。

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例えば、姫野川かなかとの始めての対話を振り返ろう。

分校舎の始業式の時、怜は場の雰囲気を壊してまで姫野川かなかに抗議をした。あの時怜がなぜそのような行為に及んだかというと、「自分たちに分校舎の件を事前承諾・通知されなかった」という不満からだ。


そして裏を返せば、この一点を満たされていたのならば、怜はかなかに対して問いたださそうとは思わなかっただろう。

もし事前に分校に行くべき選択肢を設けられ、それが自分の意志によって分校に学籍が移動するのならば、彼にとって問題にはならないのだ。何故なら"道理"が通っているもんね。筋が通っているもん。


けれども事前承諾もなく、無断で、自分の学籍を一方的に変更されるのは、"道理"が通らない。だから怜は始業式のあの時、姫野川に物申したのだ。

ここで言っている道理が通らないとは、今の現社会的に正しい在り方とされていること(=いわゆる倫理観)から逸れたことを言っている。かなかのしたこと(強制的に学籍移動したこと)は倫理に抵触しているし、道理にも反しているということ。

そして、怜は道理についてこう語っていた。

人と人とが同じ空間で過ごし、平穏な環境を保つために一番必要なもの。

それは道理だ。

なにしろこれ以上に明確で簡単なことはない。

 

世界は道理に満ちていて、だからこそ社会というものが成り立っている。そんなふうに思っていた頃が俺にもあった。

だが、実際はどうだ。

世の中には道理を踏みにじる輩ばかりだ。

不条理で曖昧なものを許し、平然とした顔で共存している。
そんな曲がった世の中を正す―――
などと大仰なことを言うつもりはない。

だが自分を取り巻く不条理には、どうしても意見せずにはいられない。それが俺の性分でもあった。

――怜

 
ここを見ると、彼は「正しくない在り方」以外に、「曖昧」なものも毛嫌いしているのかもしれない。そう思った。

 

 

希紗が解釈している世界


あとこれは「道理」の範疇に入っているのか微妙なんだけど、怜はやたら効率・実利で世界を割りきってしまっているんだよね。

だからか希紗からは「冷たい・冷静」と評されてしまう。

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対して希紗は、"感情"で世界を見ている人間。

彼女にとって正しい在り方、効率で、世界を解釈するっていう怜の視点はイマイチよく分からないと思う。

だってそんなの面白くないじゃん? いったいなにが楽しいの?って感じでさ。正しい在り方というものに、楽しみは付随しないものだからね。効率に面白さは発生しない。

―――この世界を全て実利で割りきってしまえば、全てが無価値で無意味になってしまうのだから。

感情で現実の在り方を解釈するっていうのは、"楽しい"か"面白いか"が最優先事項になる。希紗にとってこの世界でもっとも価値があることがそれと言っていいんじゃないか? 

だから希紗は「どうすれば面白いか?」「なにをすれば楽しくなるか?」ばっかり考えている。

閉店間際のデパートを観て「こんなダサい建物なんかいっそ学校にしたほうが楽しいよ」と言ったのものそうだし、クラス替えの張り紙をさも宝くじの当選発表のようにワクワク見ているのもそうだ。

感情で生きている人間に、道理は通じないし、議論の際とても面倒くさい人だけど、でも彼女が見ている"世界"はワクワクに溢れているよねん。

逆に怜が現実にあんまりワクワクドキドキしているところを見ないし、ワクドキの閾値が低いのは「世界を効率と実利で解釈している」からと言ってもいい。

人間は感情の生き物なんだよ? なのに数字と利益で世界を見てしまえば灰色になるのも当然。怜が見ている世界は、灰色とまではいかないけれど、ちょっと蛋白すぎるよね。味気ないし素っ気ない。


それと希紗ちゃんは「感情で世界を解釈」しすぎなので、物事の予測が苦手なんだなって分かる。なぜってそりゃ今、今今今! その瞬間どう思えるかが重要なのです。

未来なにそれ食えんの?って感じで、あまり先のことを推測しないし出来ない。

だから! 今だけが一番大事で大切なの!! ってかんじで。

何をするかが大事でしょ?」ってことをナチュラルにやっちゃう感じだよね、彼女は。


 *

あとどうでいーんだけど、姫野川かなかが本当に「楽しそうだから」という理由で、デパートを学院に改装したのなら、学院の資金ってメチャメチャ潤沢だなと思った。

そんな見通しもない計画で、デパートを買い取って(?)リフォームして(?)学校にしてしまうんだから、たまげるしかない。

あるいは姫野川かなかからすれば、もっともっと深遠な"理由"があるのかもしれないが……どうなんだろ。あるのかな?

あるいは理事長自ら、娘であるかなかに多大な経験を積ませる為なのかもしれない。学生時代に学院の経営・運営方針・学業プランについて口出せるポジションにいるのは確かに良い経験だと思う。

そうなると「失敗」することにあまりデメリットを感じていないのも、デパートを学校にして失敗したとしても、むしろその経験を買えたとして良しとしちゃう家族が、姫野川という連中なんだなと理解すれば、ふむふむ面白い。

もしかしたら彼女たちの個人資産は100億とかあるのならば、その道楽にも近いなにかも納得できる。

 *


で!

『ダイヤミックデイズ』で一番の問題があるとすればそれは

 

可愛い子が一人もいないってこと!! 

が一番の問題と言ってもいいの!!!!

(希紗ちゃんが唯一ありかなあ……?という感じです)

そして最初から最後までヒロインの名前をちゃんと表記しない本稿管理人め……(だってキサっていう本来の漢字、一発で変換しないんだもん……辞書登録するのがめんどくさいんですよにゃにゃにゃ)


終わり!

んじゃまたね!

 

<参考>