猫箱ただひとつ

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「true tears」 7・8話__ちゃんと言って、ここに書いて(7366文字)

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 「じべた寒そうだったから、ふふっ」 

 

 

 

 

 

 

tt 7話「ちゃんと言って、ここに書いて」

 

 

乃絵の心の踏み込み方

 

「どうして食欲ないの?」

「どうしてって」

「まだ悩みの中にいるんでしょ

一緒に考えてあげる」

――――乃絵、眞一郎

 

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(イメージ画像です)

比呂美と兄妹かもしれないという、事実を聞いてて悩みまくる眞一郎。そんな彼に、乃絵は一緒に考えようよ!と言う。

 

 

「私がそばにいると混乱するって言ってたでしょ、でもそれって間違いだと思うの

混乱するのは1人だからだわ。暗闇の中でも一緒に歩いてくれる誰かがいれば、きっと心強いわ

きっと答えに辿り着ける

私が眞一郎のそれになってあげる!

ねえっ言ってみて!」

――――乃絵

 

もうね……乃絵の人に対する心の踏み込みかたが、良すぎて、なんか泣きそうになってしまった。

誰にでもそうしているわけじゃない、んだろうけど、乃絵が人と接する態度・心の踏み込みはやさしいのばっかりなんだよね……。「まごころの想像力」……ふむー。


乃絵が眞一郎に言っていることは、とても共感できる。悩んでいるとき、なにかに心が押しつぶされそうになっている時、1人でずーっと考えこむより、「誰か」に話したほうがいい。苦しさが緩和されるので。

人に相談するのって、(ほとんどの場合)問題解決になるわけでもなんでもないけど、自分の気持ちを誰かと「共有」できるだけで嬉しくなったりするものだと思うのです。

「無理だ、お前には分からないよ」

「私には分からない……?」


ただ、眞一郎の悩んでいる案件がでかすぎて……難しいよね……んー……。腹違いの兄妹と一緒に暮らしていることなんて、おいそれと無関係なものに言えないよねと。

ただこの「お前には分からないよ」というのは、眞一郎のことを分かろうとしている乃絵からすれば、すんごーーい拒絶的な言葉だよ……。

 

 

地べたと罪

 

地べた。今日はあなたにとてつもない罪をプレゼントするわ
+++

……わかっているのね地べた。
私にはわからない……

―――乃絵


乃絵は、地べたに「鶏の唐揚げ」を食べさせようとする。でもこれは「共食い」になる、乃絵からすればそれは罪なんでしょう。

……なんで乃絵は、こんなことをしたのだろう。

唐揚げが、同類だとも見抜けないだろう地べた。
地べたはなにも知らない無知な存在。

そんな「下の存在」をみて、見たくて、乃絵は安心したかったんじゃないのかなとも思う。

けれど地べたは「共食い」だと"分かり"、乃絵は「私には分からない」と呟く。そんな対比が「分からないことの悔しさ」みたいなものを強く感じます。


そりゃ向かう先は、比呂美のところだよね。

「お弁当」

「ごめんなさい今は」

「食べるのよ 」

――――乃絵、比呂美

 

「美味しそう」
「残さないでね」

 

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乃絵は、比呂美に自分が持ってきたお弁当を食べさせる。さつまい、唐揚げと。乃絵が言う「残さないでね」という言葉の裏には、「あなたには罪がある」そう言いたいんじゃないだろうか。

 

「眞一郎に謝って

眞一郎が空を見てないの

ほんとは飛べるのに

空から目をそらしているの」


「私、あなたのせいだと思うの

あなたを観察してて分かったわ

あなたは飛べない絶対に

飛べないあなたのことで、飛べる眞一郎が悩むのはもったいないわ、そんなのおかしい」

――――乃絵



思ったんだけど、乃絵はほんとうに「天使」なのかもしれないなとそう思った。乃絵にはその人が「飛べる/飛べない」ということを見抜ける力がなんかある。それはもう乃絵が「飛べている」から、その判断が下せるのかもしれないと、そう思った。

天の使い。すでに飛べている乃絵は、「飛べる」者を「飛ぶ」ようにするのが彼女の使命……というか本質なんじゃないだろうか。

飛べる眞一郎
飛べない比呂美。

飛ぼうとしているものの、足かせになって邪魔している存在がいたとすれば、それも「地べた」な者だとしたら、怒る気持ちはよく分かる。


ただ「飛べる」とは、まだどういうことなのか乃絵は明らかにしていない。私は「雷轟丸が飛べないニワトリなのに、飛ぼうとしている」ことを乃絵は"飛べる者"と呼んでいる気がする。

飛べないと分かっているけど、飛ぼうとするその"意志"が、「飛べる者」なんだと。

 

「なんなの、なんなのよ!
勝手なことばかり言って、あなたには分からない! 」

「ずるいわ!」
「なにが」

「わからない! だったら説明して! 私にはどうわからないか説明して!

あなた秘密ばっかり。ジュンのことだって教えてくれなかったし! 教えてくれなきゃ友だちやめるから! 」

「最初から友だちなんかじゃない!!」

――――乃絵、比呂美

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乃絵可愛すぎて……もうどうにかなりそう……。

(じゃなくて!)

この
「乃絵は比呂美のこと友だちだと思っている」ことと
「(比呂美&周囲の人間)は乃絵と比呂美は友だちではないと思ってる」ことの違いが面白いなと思った。

乃絵は「まごころの想像力」で、他人の気持ちについて考えることに長けている気がする(Cf 眞一郎とのやりとり)

けれど、それと「ネガティブな評価」の気持ちを察することは別なのかな?と思った。

乃絵はなんでも、学校では変わり者・おかしい奴と認識されているらしい。あることないことの噂を吹聴されているにも関わらず、石動乃絵という女の子は、全然、まったく気にしていない(ように見える)。

乃絵は、そういった自分に対するネガティブな評価を全く気にしていないのだとすれば、「比呂美が乃絵のことを良く思っていないこと」に気づかないのも当然かもしれない。

乃絵にはたしかに、誰かの気持ちを考えて、どうすればいいか、どうしたら喜んでもらえるか、嬉しくなってもらえるか、そういうことを考えて行動している。けれどその他者読解の力には、フィルターがかかっていて、自身に対するネガティブなものは感知できないんじゃないか?……。

これも、おばあちゃんの力なのかな……。泣けなくなったことは、辛い気持ちを感じにくくなったと置き換えてもよさそう?

 

 

 

 

恋を知るってこと

 

「どうして二人とも教えてくれないの」


「私が分かっていないのなら、教えて欲しい。そうじゃなきゃ一緒に考えられないじゃない。眞一郎の力になれないじゃない。眞一郎のこと分かりたいのに!! 」

「眞一郎が悩んでいるの、見ているのが辛いの、苦しいの

なのに私にはなにんも出来ないなんて…」

(こいつもしかして)
もしかしてお前、俺が好きなのか

「好きよ

雷轟丸の意志を継げるのはあなただけだと思ってる」


……いやあ……そういう…好きじゃなくってさ

「どういう好き?」

付き合うとか……そういう恋愛絡み……

「~~~~~~っ/////// 」

――――乃絵、眞一郎

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眞一郎の言葉で、乃絵の感情は「形」になってしまったように見える。自分の名前をつけていない感情に、「恋愛」とラベリングしてしまったことで、いろいろなものがリンクしていったようなそんな感じに。

 

 

「昨日までと私は変わってしまったの

恋をしたらしいの 」

「さっきからなんだか、いろいろなところが熱いの。ほっぺたとか胸とか耳とか。ねえどうしたらいい?お兄ちゃん」
+++

「私変わってしまった。もう恥ずかしくて眞一郎の顔見られない 」


大丈夫いいんだよ変わっても

「ほんと」

ああいいんだ
いや変わらなきゃ駄目なんだよ

――――乃絵、兄

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お兄ちゃん(4番)が言っていることは、どういうことなんだろう……。

なんで変わらなきゃいけないんだろう。
そして、乃絵はなぜ今まで「恋」という感情を知らなかったんだろう。

 

乃絵が今まで「恋」という気持ちを知らなかったのは、ただ単にそう思える相手がいなかった。というものかもしれない。でも、もしかしたら、これも「おばあちゃんが涙を持っていった」せいな気がする。

乃絵の心って、もしかして、あの時から、止まっているのかもなー……なんて思ったり。

そうすると、お兄ちゃんの「変わらなきゃ駄目だ」という言葉も納得できそうです。

 

 

 

 

愛ちゃんの決断と

 

これから
行ってもいい?

――――三代吉(メール文)

 

 

「あたしはね、ほんとはさ……ずっと前から……ほんとは……」

「あ~さすがに冷えるな~~~っさみさみ、やっぱさ店に行こうぜ」


「待って!まだ話が」
「悪い。その続きなんとなく聞きたくないわ

手つないで帰ろうぜ」

「―――俺には愛ちゃんしかいないから

……いないから」

――――愛子、三代吉

 

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愛ちゃんは、三代吉からメールをもらい、すこし逡巡してから返信をします。

このとき、たぶん愛ちゃんは「別れる」ことを決断していたと思うんですよね。待ち合わせ場所は、三代吉に告白された神社でしたし……。

でも、愛ちゃんは別れの言葉を告げられなかった。迷い、悩み、言いかけるも、最後には三代吉の言葉を受け取った気がします。

「―――俺には愛ちゃんしかいないから

……いないから」


なんかもう……すんごい悲しい……。ここまで三代吉に言わせてしまうことが。。。どうするんだろ愛ちゃん……。

 

 

 

天空を舞う木の実

 

好きだよな、たぶん。好きじゃなかったらこんなに振り回されたりしない。
そうだよ
交換条件だからじゃ……ないぞ

――――眞一郎



眞一郎はそう言ったあと、赤い木の実を指で弾いた。実は天高く舞ったあと、机の下に転がる。

これとても印象的なところなんですけど、いったいどういう意味なんだろう……。

眞一郎はこのとき乃絵を想っていた。そんな中、彼女の象徴とする「赤い木の実」を弾き投げ落とし、拾わない――――というのは……一体全体どういうことなんだろうんー……。

赤い木の実は、雷轟丸の食べ物。飛べる者に与えられる、特別な食事。空に高い木に実っている。乃絵はわざわざ上り、木の実を採っている。赤?……赤い?

空に舞う=天空と観てもいいような、でもどう繋がるのか不明。
「賽は投げられた」という見方もありだと思う。眞一郎にとっても、乃絵にとっても、比呂美にとっても、愛ちゃんにとっても「眞一郎が乃絵に告白する決断」をしたのはここだから。


けどどうもしっくりこないなあ……。

 

 

 

好きって言って

 

「ちゃんと言って

好きだって」

 

「乃絵が好きだ 」

…………

……

「ここに書いて」
「え」

――――乃絵、眞一郎

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うんうん……もうなんか最高だよなーくらいの感情しか浮かんでこない。

 

もう手頃なのが見当たら無いわ
石が足りない。あと二つなのに

そんな汚れちまうぞ
いいの!

今泣きたいわ
どうしてかしら、悲しくなんてないのに
とっても、とっても泣きたい
幸せなんだわきっと幸せなんだ

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乃絵の気持ちはなんとなくだけど、分かるような気もする。「好き」とかそういう気持ちって、形がない。見えないし触れない。だからこそ、見れて形に残したいってそう思う気持ち。

 

 

 

愛ちゃん……

 

「眞一郎!! 」

「愛ちゃん……」


「お願い……わたしのことも見てよ……お願いだよ……眞一郎」

――――愛子、眞一郎

 

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眞一郎が「実は乃絵と付き合うことになったんだ」と言って、の出来事。

愛ちゃんの心の中は、眞一郎と三代吉とそれとどうしようもできない感情にゆってせめぎ合っているように見える。……というかもう複雑すぎて自分じゃどうにもできないんじゃないかな……。衝動的な行動とかもうまさしくそんな感じします。

 

 

 

tt 8話「雪が降っていない街」

 

 

なんで笑えるんだろう

 

「ありがとうございましたー」
…………
……

「なんで私、…笑えるの」

――――愛子

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眞一郎に強引にキスを迫り、その思いは報われず拒絶された。でもそれでも、お店ではニコニコしている自分に疑問を覚える……というのは、辛いんだよね……。

あんなにも悲しいこと、辛いことがあったにも関わらず、泣きもしないで笑っていられる自分がとんでもなく「うそっぽく」見える感じなんじゃないだろうか。

自分の気持ちが、ほんとうはそんなたいしたことなかったような。

 

 

 

地べたへの心変わり?

 

 

「乃絵? なにやってんだ」
「地べた寒そうだったから、ふふっ」

――――乃絵、眞一郎

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乃絵が地べたを抱いているところを見て「ええ?!」と想ってしまった。それも「地べたが寒そう」という、人情味あふれる理由でまじか!!と。

だって「地べた」だよ! 乃絵からすれば飛ぼうともしない、飛ぶことすら出来ない、そんな下の下の存在の地べたというニワトリ。このニワトリに共食いをさせようとしたり、さんざんバカにしたような口ぶりだった乃絵が

まさかの、「地べた寒そうだったからふふっ」って!!

 

もういったいどういう心変わりなんだろう。眞一郎を好きになったことで、見える景色が乃絵もまた変わったのかもしれない。

地べたにたいする愛情とか? ありえるかもしれない。

 

 

 

 

石動乃絵とぎゅっ

 

 

「眞一郎、元気ないのね」
「座って、しゃがんで」
「ん、なに?」
…………
……
「眞一郎も寒そうだったから」

――――乃絵、眞一郎

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乃絵の踏み込み方が!(以下略)。

 

 

「見て」
「…なんだよ」

「私の向こうになにが見える?」

「空」
「私、眞一郎にはいつも空を見ていてほしい」

(こんなふうに空、見たことなかった)


――――乃絵、眞一郎


乃絵といると、普段見ている景色がまた違ってみえてくるのかもしれない。

いつも空を見ていて欲しい、というのは、立ち止まらないで飛ぼうとしてというものかもしれないなと。

 

 

 

 

リフレクティア

 

 

「雷轟丸が空を飛びたいと思い始めたのは~~」
「なーにそれ?」
「俺の描いた絵本」
「えー?! それで次は、次はどうなるの?!」

――――乃絵、眞一郎

 

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このあと「リフレクティア」が奏で出す。世界がきらきらしていく感じがとても伝わる。

 

 

「雷轟丸は約束された処女飛行の夢を見ながら眠りました。それから何日も何日も雷轟丸は空を飛ぶ訓練をします。大風の中、風に向かい、立ち続けました。ついに明日は空を飛ぶ日です」

――――乃絵、眞一郎

 

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祈りながら、絵本を聞く乃絵。

 

「嬉しいわ。眞一郎が雷轟丸のことを描いてくれて、絵本の中で雷轟丸は蘇って、きっと羽ばたくことができるんだわ。

眞一郎も羽ばたくことができる
きっとこれが眞一郎の翼になる! ありがとう!」

――――乃絵、眞一郎

 

 

絵本は眞一郎にとっての「翼」か……fmfm。

この「絵本の中で雷轟丸は蘇って」の部分が、「物語化によって救う」感じがして胸がじんわりする……。EDで雷轟丸は、死んで、天使の輪っかを頭に浮かびあがらせながら、天国へ羽ばたいていくんだけども、これって死んで(~終わって)からじゃないと、「飛び立てない」のかなあ……。

 

 

「私どんどん眞一郎が好きになってくるわ。もっともっと好きになっていい?」

 

!!!

 

そんな仲睦まじい眞一郎と乃絵。彼らの姿を見る比呂美は、夢の中で「置いてかないで」と呟き続ける。眠りから目を覚ました比呂美の目元には涙が浮かんでいるんですけど

「涙」っていったいなんなんだろうなあという疑問がむくむくと。


最初は涙にいいも悪いもない。苦しくて辛くて出た涙も、嬉しくて幸せなきもちで出た涙も、どれも「真実」なんだと。

でも乃絵は、明らかに「涙」の選別をしていることから……なんか多分違うかも……と。んーんー。

 

 

 

母の皮肉

 

「おとなしそうな顔をして、簡単に男の心掴んで、内の人も眞一郎も味方にしてたいしたものよね」

――――眞一郎の母

 

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眞一郎のお母さんは、いったいなにが、どんなことで比呂美のことが気に喰わないのだろう。

比呂美が眞一郎の兄妹でもないと分かっているのに、そんなウソをついてまで、比呂美の心を傷つけようとするのがよくわからないなあ……。

可愛いから? 相性? ただたんに気に食わない?


実際に、比呂美からなにかされ、または比呂美の家族がなにかをして、怒っているのなら分かります。気持ちとして。けれど、もしそういった「被害」というべきものが無く、ただただ比呂美という「存在」に嫌悪を持ち、嫌がらせのように言葉を吐いているのだとしたら…………理解は難しい……。

つまり、眞一郎の母がやっていることは、気に食わない奴を消し去ろうぜ、ていう行動のようにしか見えないっていうことですね。

 

 

 

  雷轟丸と地べた

 

「朝起きるとコココと声がします。それはなんと地面に落ちたエサをついばむ、地べたでした。雷轟丸はそれは自分の分だと言おうとしましたがやめました。まだエサはたくさんありましたから。

雷轟丸は裏の庭の土手にのぼります。それは十メートルはあろうかという巨大な土手でした。そこから見た下界はまるで地の底のようでした。さあ飛ぶぞ。

…………素敵だわ。
地べたに会いたくなったわ」

――――乃絵

 

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世界に対する向き合い方、高揚感が伝わってくる。うんうん。

 

 

 

 

比呂美の嫌味

「私、すこしあなたのこと見なおしているの」
「え」
「私とちゃんと喧嘩した人、はじめてだわ」(にっこり)


「可愛い笑顔」

「そんな無邪気な笑顔でかんたんに眞一郎の気持ち掴んじゃうのねすごいわ」

「…私、…帰るわ」

――――乃絵、比呂美

 

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「思わず口から出た言葉って、本心だと思う?」

「そんなふうに思いたくないのに」

「そんなことよくあることだろ。自分の気持ち、理想どおりにコントロールできたらどんなに楽か、しれないさ」

――――比呂美、乃絵の兄

 

 

「……私、同じこと言ってる」

 

乃絵の兄ちゃんいいよなあ……大好きだよ。こういうこと言える人はビビットくる。

感情は制御できない、とよく言われるけど、感情はもう衝動のようなものと見るといろいろ見えてきそうです。

考えたくないのに考えてしまう。
思いたくないのに、想ってしまう。

そして自分の汚さに直面して、きりきりと心が鷲掴みにされていくみたいな……ね。

 

 

雪が降っていない町

 

あんたと会う時は、いつも雪だな
どこ行きたい

雪が降っていない町

――――比呂美、乃絵の兄


雪ときくと、眞一郎の絵本の「ひび割れた大地に、雪が降り積もり」の雪を彷彿してしまう。あの雪が、乃絵の優しさだというのなら、石動乃絵という女の子の存在の残滓が一ミリも無いところに行きたいってことなのかな? とも考えられる。


もしくは「石動乃絵」ではなく、もう自分が知っている人たちにあいたくないのかもね……と。

 

 

「バイクに乗せて」

「言ったろ、雪だとバイクに乗れないって。俺死にたくないし」

「私の言うこと、なんでも聞くって言ったでしょ」

「どこ行きたい」
「…雪が降っていない町」

――――比呂美、乃絵の兄

 

 

雪が 降って いない。町。

雪が無いところならいいということ? という気もするし、やっぱりこの場所からいなくなりたいっていう気持ちにも見える。

このとき、比呂美は死にたいのかな? なんてことを思ってしまった。実際「死にたい」なんてことは考えてはいない……と思うけれど、その萌芽部分での感情「もうどうにでもなれ」とか「いっそ全て無くなったらいいのに」とか「消えたい」とかですね。

消えたい、は死にたいとは別物だけど、線上では繋がっているイメージです。

 

 

「比呂美?!」
「今のおにいちゃん?」

「……そんな」

――――眞一郎、乃絵

 

眞一郎の「……そんな」という言葉が、いまいちうまく把握できない。

乃絵の兄と比呂美が、一緒にバイクに乗っていること?
それとも、雪が降っている中、バイクに乗っていること?
それとも、こんな夜遅くに誰かと出かける比呂美を見て?

全部?

たぶんいろいろ複合的な要因があわさっての「そんな」という呟きだったように見える……かなあ……。

 

 

てことで、おわりです。

 

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