猫箱ただひとつ

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「true tears」 5・6話__嘘つき嘘つき嘘つき!!(6190文字)

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 「ウインナーは嘘つき。ほんとは赤くないくせに 」

 

 

 

 

 

 

嘘つき嘘つき嘘つき!!

 

 

 

「……稽古があるからって…いったのに」

____石動乃絵

 

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朝に眞一郎は乃絵にこう言ったのだ。「稽古があるからお前とは放課後帰れない」と。

でも眞一郎は、放課後に比呂美と帰っていった。乃絵はそれを見て、彼に失望してしまった。がっかりしてしまった。眞一郎は「地べた」と一緒で飛べない側の存在で、ただの嘘つきなんだろうとそう思ってしまった。

このことはは、乃絵が「ウインナーを焼く」ところで強く感情がにじみ出ている。

 

「やけに多いな 」

「うん、でも男と食べちゃダメなの」

「そうなのか」

「ウインナーは嘘つき。ほんとは赤くないくせに 」

「合成着色料に一言あるのか」

____乃絵、お兄ちゃん

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ウインナーはほんとは赤くない(=眞一郎はほんとは嘘つき)と、ムカムカしているんだと思う。そしてそんな「嘘の食材」を地べたというニワトリに食べさせて、閃く。

 

「うんそうだ、そうしよう 」

____乃絵


乃絵は、嘘つきの眞一郎に、「もっともっと嘘つき」にしたい為に、「赤いウインナー」を彼に食べさせようと思ったんだろうね……。


……うん……綺麗で完璧な人間なんていないんだよね……。みんな嘘ばっかついて、汚いことばっかしてて、でもそんなとこは見せたくないから「綺麗な包装紙」で自分をラッピングしている。

ばれないように見抜かれないように、美しいと思って欲しいがために……。

でもそれって、「悪い」とか「良い」とかじゃなくて、もう「そういうもの」なんでしょうね……。

だから、綺麗な人なんていないんだよって、誰も彼も、眞一郎も乃絵も比呂美も愛ちゃんも不完全なんだよって、美しくなんてありえないんだよって、……そういうのがガンガン伝わってきて、なんか苦しいよ、ね……。

そんな未熟でも・満ちていなくても、また好きになれますか? っていう訴えが――――もうほんと胸がぎゅーってなる。

 

 

「雷轟丸みたいだった!

凛々しくて大きくて光ってて! 

+++
「あそれはだめ」

嘘の食材を口にしたら、もっともっと嘘つきになってちゃう

「嘘の?」

ウインナーは、ほんとは赤くないの

「でもこれはお前が」

ちょっとね、誤解しかけてたの 眞一郎のこと。でもやっぱり違ったわ。眞一郎は飛べる! 気高い涙を流せる人だわ、眞一郎は」

____乃絵、眞一郎

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乃絵は一度は、眞一郎を嫌いになりかけ、不信を抱いても(←実際眞一郎は嘘をついた)

でも、彼の綺麗なところ、輝いているところを見つけて、「眞一郎はやっぱり違った!」と言う。ああもう!そうなんだよね! ほんとそう!

この世界は、美しいものと、醜いものが両隣で存在しているだから、片面をみて「あー汚いからダメだわ……」なんてなるんじゃなくて、それをひっくり返した面も見て「……でもやっぱりあいつのこと好きだよ」ってそういう気持ちが大切なんだと思います。

不完全の裏側には、綺麗なものはあるんだよって。
汚くても、愛せるんだよって。


好きな人が、好きだった人が、嘘つきでも! 自分の他に好きな人がいても! 裏切っても! また好きになれますか?


って問いに

うん好きになれるよ」という答えが「true tears」にあるような気がします。

 

 

 

「知ってたんだ、一緒に買い物行ってたの」
「別に…いいよ、買い物くらい 」


「違う 」

「え」

「あのセーター。眞一郎が私に選んでくれたわけじゃない。眞一郎が手にとってたやつ勝手に買ったの。

眞一郎が好きなセーターを、勝手に」

…………
……っ
………………
………………………………………………なんだよ……それ……


__愛子、三代吉

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6話の三代吉と愛ちゃんのやりとりなんて、もうほんとうにそう。そうだよ……これなんだよ……。

信じていた、好きな女の子が、ほんとうは自分より好きなヤツがいた?…………はは……なんだよそれ……。

…………

………………もうだめだよ……これは自我が崩壊するしかないよ……だって、本当に本当に「信じて」いた人からの、裏切りほど心に堪えるものはないから。 


三代吉の心象領域にヒビが入り、亀裂が走っていき、ぱりんと割れ散った気がする。観ていた外世界が、いっきに内的世界に収縮していく感じ。
「世界」という広さが、自己領域のサイズになってしまう感じ。そして音を立てて割れる。割れるんだよ……。


…………ああもう……ああもうorz

もう……嫌だよ
もう嫌だよ……なんだこれ;;

 

 

 

涙をぺろぺろってね♪

 

「涙かあ……でもどうやって俺の涙、お前のものにするんだ」

「まだいろいろと考え中

おばあちゃんはこうしてくれたけど」

(ぺろ)

__眞一郎、乃絵

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うひゃあああぁぁあああ?!!(管理人の心の声)

  

流石、乃絵ちゃん! なにをしてくるか予想がつかない!!(`・ω・´)



……じゃ、じゃなくて!


乃絵の中では「涙を自分のものにする」方法って、まだ良くわかってないんだなーと。誰かの涙を、自分のものにするって、具体的にどうすればいいんだろ?

涙を拭ってあげる?とか?

それとも乃絵がしたように、ぺろっ♪とすればいいのかな!(なんか元気でてきたぞ)

 

 

 

 

愛ちゃんの心模様

 

 

「セーターね

せっかくなら愛ちゃんの手編みがいいなあ……とか言ってみたりして… 」

「……いいよ 」

___愛子、三代吉

 


むー、やっぱり愛ちゃんは「三代吉のこと好き」なんだなあと。そしてその好きは、一番ではなくて2番とかそういった類の大き差なんだろうねと。

なんか……――――なんかなあ…………。

ぱっと見ね、世間的にね、愛ちゃんのこういった「心模様」ってわりと反対されるものだと思うし、非難されるとは思うんです。

けれど、どうもそういう感情が浮かんできません。逆に「愛ちゃん大丈夫なのか?……」という心配って感情しか湧き出てこない……。


こんな圧迫された感情の中で、日常を過ごすなんて、私だったらもう嫌だよキツいよ。好きな人が2人いて、一番好きな人に振り向いてもらおうとすると、恋人である2番の好きの人に罪悪感を覚えて、苦しさと自分なにやってんだよ……って後悔がぐちゃぐちゃに

 

……。。。。

 

 

 

 

湯浅比呂美に強いられる窮屈さ

 

「はっきり言ってなかったけど、外を一緒に歩くのはやめて欲しいのよ」

「そんなんじゃ」

「あなたにはよく分からないかもしれないけど、ただでさえ一つ屋根の下に若い男女がすんで」

「わかりました」

____眞一郎の母、比呂美

 

眞一郎と一緒に外を歩いていただけで、ここまで嫌味ったらしく言われる比呂美。

それをノータイムで「わかりました」と言えてしまう彼女の心の内側を思うと、もうなんか辛い……。


自分が生活しているのって、この人達のおかげ。何かを食べて、飲み、腹の空腹を満たせるのも、凍える外気温のなか、ぬくぬくと暖かい部屋で寝られるのも、学校にいけるのも……この人のおかげ。

嫌味を言われても、
嫌なことをされても、
嫌いでも、

文句なんて言えない。


――――そういった「自分は生かされている」っていう環境の中で、人は生きると、どんどん肩を丸めて日常を送るしかなくなってくるように思えます。そしてこれは、今まで自分が培ってきた尊厳が少しづつすこしづつ……削られていく。

最後には、擦り切れた自分が……残ってしまうんだよ……。頭下げて、笑顔作って、口を噤んで、耳を塞いで、目を閉じてゆく。どんどん心象世界が小さくなって壊れていく。 



そんな日常を送っているんだとしたら、そんな日常に向かっているんだとしたら、わたしの心がどんよりしてくるぞorz

比呂美の部屋っていつも、真っ暗のなか、電気スタンドの明かりがぽつんとあるだけなんですよね……。それがもうね……なんかね辛い。

 

 

 

 

雷轟丸と虫たち

 

雷轟丸が空を飛びたいと思い始めたのは、夜に大風が吹いた、ある晴れた心地よい風の吹いている午後のことでした。

昨日の大風で折れたり千切れたりした、木の枝や草の茎が地面にはたくさん落ちていて、いつも探すのは大変でエサになるムシ達も、簡単に見付けることが出来ました。

(もしかしたら俺は飛べるのかも )

__眞一郎

 

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乃絵が踊りの稽古中に来て、一緒にお弁当を食べたそのあと。

この「雷轟丸」は眞一郎自身のことだと思う。乃絵は「眞一郎は飛べる!」と大きな声で言っていたので、眞一郎は、空を飛びたいと思っているんじゃないかな?


後この "いつも探すのは大変でエサになるムシ達も、簡単に見付けることが出来ました" っていうのは、

乃絵との楽しい時間、乃絵との会話によって、普段感じられない体験をしたっていうことなのかな? 心の栄養みたいな。

 

 

 

はじめてだよね

 

「はじめてね

私がこの家に来てから、眞一郎くんがこの部屋に入るの」

____湯浅比呂美

 

 

「なに」(今日のこと)

 

「おっせかいな男の子って馬鹿みたい」

 

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「そんなこと言う為に、この部屋に入ったの」
……

(そんなこと言う為に、この部屋に入ったのっ)
…………

(……そんなこと言う為にこの部屋に入ったの)

 

 

比呂美がなにを考えているのか、ちょっとよく分からない……。

時間の流れを追ってみると、この日、いつものとおり学校があった。けれどこの日の学校であったことは


1、「乃絵は、前回比呂美と一緒にお弁当を食べた場所に向かう。がそこに誰もいなかった」

2、「比呂美は昼飯そっちのけで、昼休みにバスケの練習をする。キャプテンに"比呂美はりきりすぎじゃない?"と言われるほどに」


この日の学校は、これくらいしか映っていない。眞一郎のことは一切描かれていない。

そして「家」。

比呂美は、友だちのトモヨとメールで連絡を取りあっていた。以下その内容。

ということであんなおんぶ野郎は無視しちゃお(ドクロマーク)私も比呂美と4番応援するからね(ハート)じゃ、また明日学校で。おやすみ(猫) TOMOYO


(絵文字の部分は、文字で代替しました)



このトモヨからのメールで考えられるのは、

1)比呂美とトモヨは明日から、無視(恋愛として?)することを約束するという内容。

2)トモヨからの一方的な口約束みたいなもので、「眞一郎を無視」するというのは比呂美の選択肢の中にはない。

3)トモヨも比呂美も、このメールの内容に関して冗句の類にしか捕らえていない。つまり無視しよ! とは書いているけど、ちょっとした言葉遊びみたいなもので、本当に無視するということではない。

これを踏まえて、「比呂美の部屋に入ったときの場面」を再構築してみる。


比呂美はトモヨからのメールを受け取って閲覧する。その後自室に眞一郎がやってきた。

眞一郎は言う、「ちょっと話したいことがある」と。比呂美は「どうぞ」と部屋に招き入れる。

このあと「はじめてね、眞一郎くんがこの部屋に入ったの」と呟くも、何言っているんだろ私とごちる。

眞一郎に要件をただすとき、比呂美は「今日のこと」と心の中で呟く。なにかを期待していたようだったが、眞一郎の話した内容はは「4番と会ってきた、お前のこと可愛いよ」とのことだった。

んで! 比呂美は眞一郎のはなしを心の中で「嘘」と独白し

「おっせかいな男の子って馬鹿みたい」
「そんなこと言う為に、この部屋に入ったの」

と言う。



この場面で一番よく分からないのが、比呂美が心中で「今日のこと」と期待するような呟きをするところです。

今日のこと? けど今日のことって……他には「眞一郎の踊りの練習」「乃絵と眞一郎がお弁当を食べた(頬ぺろ)」くらいしか無いんだけど……もしかして何かあったんだろうか……ふーむ。

比呂美にとって、自分の部屋に眞一郎を招き入れたことに強い意味があるのは分かります。ここは置いておいて。。。と。

 

 

 

 

開けないで

 

 

こないだのさ、あれ

__愛ちゃん

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こないだのあれ、とは、デパートに行ったときのこと?かな。

 

 

開けないで

 

 

 

私の好きなお菓子ばっか

なんで……私なんか……

――――

三代吉いいやつだぜ。俺が保証する!

知ってる……いいやつだよね

……いいよ

――――

――

あたし馬鹿だよね


____愛子、三代吉、眞一郎

 

…………ああもう!;; こういうのは理屈じゃないから、感情が極大化していってあるところで打つかって弾けるのを待つしか……無いのかなあ……。

 

 

 

 

自意識の崩壊

 

すごいじゃん比呂美~
でもあの4番競争率たかそー
ねーかっこいいよねー
…………

……

「おい、いいのか」

「いいも悪いもないだろ」
……
「…………」

「眞一郎? 」

____他、眞一郎、三代吉

 

これもさっきいったあれですよ……あれ……「世界」のサイズが「自意識」というミクロな小さいサイズに収縮してしまう、……あの感じ。

好きな女の子がいて、その子のことを好きでもなんでもない奴がかっさらっていくこの状況。それも自分自身が作り出したとなれば、もう世界が小さく小さくなって、がりがりと崩壊してく感じがとてもする……。

自意識という無形のものが、捻じり、曲がり、ぽきんと折れちゃうような、ね……。もうね……もういやだよ!!耐えられないよ!!(鬱)

 

 

 

 

 

 

養鶏所のニワトリ

 

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「俺いま、養鶏所のニワトリの気分

流れてくる目の前の物をひたすら受け入れなきゃいけない、みたいな」

「違うわ!!!

あなたは雷轟丸みたいに、空を目指す特別なニワトリなのよ! 自分の意志を持つとくべつの! 」

____眞一郎、乃絵

 

乃絵と喋っていると元気でてくる……ノータイムでこの返し恐れ入ります。

 

 

「なら言う、俺、今、お前の顔を見ていると混乱する」

「いつまで 」

 

この乃絵の「いつまで」の返しがとても好きです。待つのが嫌!とかかまってよ!とかじゃなくて、「いつまで待てばいい?」と言える子はほんと素敵。乃絵すてき!

 

 

 

好きなものを、好きでいられない

 

「雪、振りそうだな」

「嫌いなんですか、雪」

「バイクに乗れなくなる。あんたは?」

「好きだけど、嫌い」

「好きなものを好きでいられなくなるって、キツいよな」


____4番、比呂美

 

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(4番って……ちゃんと名前あるんだよ?! ←なんだっけなあ……)

"好きなものを好きでいられなくなる"

それは風化したり、好意が悪意になってしまったり、怒りという感情によって塗りつぶしてしまったりいろいろなんでしょう。

……うん……そうだよね……キツいよね……。

ただ「風化」の場合は、その「キツい」という感情さえも浮かばないので、よけい、ああそっか……って感情が芽生えてくるような、ね。

"キャラメルのおまけ"欲しいよね、なんて。

 

 

 

女って……

 

「あの子、男と帰ってきたのよ」
「そんなことわざわざ言うなよ 」

____母、眞一郎

 

……あるある。ありますあります……こういうの。



「どうしてそんな人の悪口を言うんだろう?」とか
「他人の好悪をずけずけと伝えるのか?」とか
「他者に対するネガティブな評価で繋がろうとするの?」とか。


そういうの、よく感じるなあ……。そんなこと言わなくてもいいだろ……ってほんと思いますもの。

男性だってやっているとは思うけどね、量や陰険さは女性がだいぶ勝っている印象です。

 

 

 

 

母親っていう存在

 

「なにやってんだよ」

「眞ちゃん」

「あの話ってなんのことだよ」

「眞ちゃんには関係ないのよ 」


「前から思っていたんだ。母さん、比呂美に対して酷すぎないか?!」


「眞一郎くんやめて、もういいのよ 」

「よくないよ!」

「いいから、私の事は放っておいてっ!!」

「比呂美!!」

「…………」
「……母さん頼むから……もう少しっ 」


____母、眞一郎、比呂美


「家族」「産んでくれた母」が、悪意をまきちらし、嫌悪で人を傷つける存在だった場合、ひどく……そうひどく子どもの世界は歪むよなあ……とかさ思います。

「信じたい人が、信じられない」ってキツいよね……うん。

 

 

 

 

いっちゃった

 

おばさんに言われたの、眞一郎くんのお父さんが、私の本当のお父さんかもしれないって

 

――――いっちゃった

____比呂美

 

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私って最低…っ

 

 

少女が去った後、そこに小さな水たまりが出来ていた。
少女の涙で出来た、水たまり。それは何故かとても深くて、どこまでも深くて、僕はその奥底に引き込まれそうになって――――

 

 

比呂美からすれば、これは絶対に言いたくなかったことだよ。眞一郎との関係を、大きく壊してしまうものだから。

今までだってそんな良好ってわけでは無かったけれど、ちょっとした温もりとか暖かさを感じるくらいには心地良かったと思う。それに……眞一郎の気持ち、痛みを覚えさせてしまうことを考えると……言いたくないよやっぱり……。

 

終わり。

 

 

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