猫箱ただひとつ

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EVER17 感想レビュー__生きているだけじゃ生きてるとは言えない (5189文字)

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ever17 ?the out of infinity?

評価:★★★(3.5)

 

かつて交わした約束と、

いつか還るべき場所へ




<!>SF恋愛ADV

  プレイ時間   47時間
  面白くなってくる時間   30時間後
  退屈しましたか?   だいぶ退屈でした
  おかずにどうか?   そもそもないです
  お気に入りキャラ   松永沙羅

―――

原画 多岐川遊(滝川悠)
シナリオ 槻潮鋼(打越鋼太郎) , 笹成稀多郎 , 中澤工 , 梅田伸明
音楽 阿保剛 , 志倉千代丸(歌曲)
声優 植田佳奈(松永 沙羅) , 浅川悠(小町 つぐみ) , 下屋則子(田中 優美清春香菜) , 保志総一朗(倉成 武) , 笠原弘子(茜ヶ崎 空) , 望月久代(八神 ココ)
歌手 KAORI(川菜翠)(主題歌「LeMU ~遙かなるレムリア大陸~ 」) , 笠原弘子(ED曲「Aqua Stripe」)

公式HP│ Ever17 Xbox 360版 公式サイト
[新しいのしか見当たりませんでした]

 

 

 

 

EVER17のポイント

ever17


・とにかく長すぎてだれます。
・伏線回収がすごい!
・SFモノが好きな人にはオススメかも。


[GameLiner] で販売しているダウンロード版は、おすすめしません。

当時(2002年?)、音声機器の品質の悪さなのか、今聞くとノイズで常にあふれています。
「音」に対する優先度が高い人は、リメイク版を買ったほうが良いかもしれません。(音って大事だなあと痛感しました)

ただリメイク版の3Dモデルはかなり不評みたいなので、要チェックです。

 

Xbox版のプレイ画面

ever17

● PC版のプレイ画面

ever17 


・それと「スキップ速度」がかなり遅いです。これはきつかった……。

 

 

OP




背筋がぞくぞくする感じはたまりません。だーくであんにゅーい?

 

 

 

キャラ順位



1位 ―――



2位 ―――

 


3位 松永沙羅


3位は、ニンニンが口癖の松永沙羅。

1位、2位が存在しないのは、ever17の中で「これだ!」というくらいの人物がいなかったからです。ちょっとショック……。

沙羅はそこはかとなく、ふつうに可愛いのでいいんじゃないでしょうかニンニン(投げやり)

ショートツインテはやっぱり可愛いのだ!

 


4位 小町つぐみ

4位は、クールな小町つぐみ。

クール系かなあと思ったんですが、なんかどうも違うんですよね。哀愁感たっぷりの切れ味が落ちたナイフ、そんな雰囲気を漂わせています。

心情的にはつぐみちゃんが、1番好きです。 

 

 


5位 茜ヶ崎空・田中優・八神ココ

 

5位には3人同時にランクイン。

(ああやばいです。とくに語りたいことがないです……)

・・・・・・・・・

・・・
……

 

 

6位 倉成武・少年

<

 

6位は男性陣ふたり。

少年のレインの歌は、ある意味狂った感じがして好きでした。

………………

……

 

 

Ever17 -the out of infinity-  [恋愛ゲームセレクション]

Ever17 -the out of infinity- [恋愛ゲームセレクション]

 

 <!>ここから本編に触れていきます。

 

 

 

 

 


第三視点――ブリックヴィンケル――


ever17

 

「第三視点」、それは3次元空間を見下ろせる4次元人間(ブリックヴィンケル)のこと。

彼らは時間の流れを認識し、過去と未来を把握し、分岐した道を辿り、その結果を比較し『視る』ことができる存在のこと。

そう、つまり"私たち”。

 

あなたには、この世界で過ごした経験がない。
あなたには、この世界の中での歴史がない、記憶がない

あなたは2034年5月1日15時17分――初めてこの世界に産声をあげた――少年

 

私たちはあの時、あの瞬間、『EVER17』という世界を"み”た。だから、その刹那その世界に誕生し、その世界(EVER17)が創りあげられた。

 

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私たちは物語を「箱」と捉えることができる。箱の内側に入り、物語を体感し、外側に出て内側世界を見下ろすことができる。

箱そのものを俯瞰できる。


無数の「箱」を並べ、比較し、思索する。つまり、過去も未来も時間も分岐点も"視”ることが出来る存在だということ。


視ることで、観測することで、その物語を"あ”るものと出来る。


物語に「意味」を与えたとき、それは、実在する世界となる。それが観測手。ブリックヴィンケル。4次元人間の力。

 

ココとお兄ちゃんの世界は、しっかりと結ばれてるんだ。

ふたつの世界が……今はひとつに……

その結び目にあるのは――視点――

 

 

私たちは、数多の物語を渡り歩き、旅していける存在。 


太陽の赤いきらめきを、虹色の風を、奏でる青空を、甘い匂いがする星屑を、とろけるほどの光の輝きを――――いくつもの景色を感じることができる。


鮮烈にして苛烈、激烈にして強烈な心象風景の数々。

そんな、いろとりどりの世界へ旅することができる。

渡り鳥のように、八百比丘尼のように。

 

それはとても素敵なことだと私は思う。

いろとりどりに輝く世界から、ピカピカした宝物を手に入れてポケットに詰め込むことができる。

抱えきれなくなったはピカピカは、自分の家に持って帰り宝箱に入れてしまえばいい。壊さないように、なくさないようにそっと。そっとね。

  

 ever17

 

EVER17―――それは観測手の存在を発現させ、"私たち”がいかなる概念かを思い知らせてくれた物語。そこにセカイを"あ”ると信じ、"視”たとき、世界は輪郭を強くしていく。

 

 

 

 

――――――――――――――――――

――――――

 

――

 

 

ever17

 

はい、ということで感想です。

いちおう自分なりの『EVER17』のテーマはこれかなーと思ったのが前述した「第三視点」のものです。

ですがテーマ性と呼べるには、若干薄いよねと感じました。なんていうかこの作品、テーマ性よりも「ギミック」重視だからですかね。

伏線回収、謎、種明かし―――そういうところに力を入れているように思えます。これで面白かったら良かったんですが、そこまで面白くないという……(涙

つぐみ・空・優・沙羅のルートが本当に退屈でした。いいなあと思うところもあるんですが、10のうちの1の割合でしかそれを感じられません。

ココ編は怒涛の種明かし・伏線回収で「おおお!」と唸りましたが、『G線上の魔王』とか『リトルバスターズ』には程遠い「おおお」でした。

世間で言われるほどの衝撃?を感じられなくて、困惑気味なのと無性に悲しいという結果に落ち着きました。(なんですかそれもう最悪ですよ!)

それと俳句の海月と、4体の石像は一体なんだったんだろう。最後の生体反応はブリックヴィンケルの反応かなーと思ってるんですが、どうですか? 結衣姉さん。

 

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ざっくりまとめると。

・ココ編まで長い、だるい、退屈。
・謎明かしの衝撃度がそれほどでもなかった
・魅力的!と素直に思えるほどの、人間がいなかった

ちょっとこれは私的に、誰かにおすすめできる作品じゃないなとも。(プレイする時期を間違えた気がします。最初期にやっていればなあ……なんて泣)

 

 

EVER17に、関連する記事はこちら。

 

『EVER17』 田中優・松永沙羅 思考吐き出し (8908文字

『EVER17』 小町つぐみ・茜ヶ崎空 感想 (3632文字)

 

 

アニメを楽しめなくなるのは「俯瞰高度」が高すぎるせい。高度一万メートルの世界にお別れしよう!!  

 

 

 

 

 

心に残った言葉

ever17

 

小町つぐみ

 

世の中には、あまりにも不毛な会話が多すぎる……そう思わない?

 

 

私に……触らないで……

 

『生きてさえいれば』って!
『生きてさえいればいい』なんて……そんな
そんなことはない。絶対に、絶対にない……!

生きているだけじゃ……生きているとは言えないのよ!

 

私を、ひとりにしないで……!

 

 

茜ヶ崎空

 

私は単一であると同時に多数になる
私は、あらゆる場所、どこにでもいる存在になる
私は―――偏在している

 

 

 

 

EVER17」雑感コーナー

 

エレベーターの中

ever17

 

武は、エレベーターの中からココと「沙羅」の声を聞く。

2017年の世界には、沙羅はいない。そもそも武はそんな人物を知らない。なのに、なぜ、聞けた?

 

クリアしてもいまだによくわからんぞ。

 

 

 

 

ココの存在

 

ココが時折、ホクトの前に姿を表せたのは、生前の彼女の超能力?のせいなんだろうか。

 

 

 

 

沙羅の好奇心

ever17

まだマップの中で行ったことのない場所があったら、誰だって行きたくなるでしょ? 

まだ開けてない宝箱があったら、誰だって開けてみたくなるでしょ?

まだ話しかけてない村人がいたら、誰だって話かけてみたくなるでしょ?

 

明日の君と逢うために』の明日香を思い出しました。

そして思ったのが、そういう好奇心もあったと思うけど、それ以上に彼女は別の原因を抱えてもいたんだということに。

 

 

 

 

名前ってさ

ever17

 

名前ってさぁ、個体を識別する為に、便宜上、人間が勝手に与えたものだと思うんだよね。

便宜上……だから、なければ不便なのかもしれないけど、でも『絶対になきゃダメだ』っていうもんでもないと思うんだ。

 

例えばイルカは、かなり頭のいい動物だけど、1頭1頭に名前をつけて呼び合ってるわけじゃないでしょ?

それからたぶん……これはぼくの推測に過ぎないけど……彼らは自分自身というものも、ちゃんと認識しているような気がする。

どこまでが自分なのかも知ってるし、隣で泳いでいるイルカが自分ではないということも知っている。

そういうのを区別するときに、彼らは名前なんかに頼ったりはしないわけで……

 

 

 

 

生意気な言い方かもしれないけど、人間は、ちょっと名前に頼りすぎているような気もする。

 

 

ある日突然、リンリンだと思ってた女の子に『私はランランよ』なんて言われたら、人間は、きっと誰だって混乱しちゃうと思うんだ。


混乱して……それで……こんなふうに考える。

『リンリンとランランは、よく似てるけど、恐らく別人なんだ』って……。
名前が違うだけでそんなふうに思っちゃうなんて、なんか変じゃない?

それはつまり、実際の個体差よりも、名前の方を信頼し、重要視しているってことになるわけで……

 

『ああ、なんだ、名前なんて、実はたいして重要なものじゃなかったんだ』ってね

 

言われてみて、なるほどなと思った。

優美清春香菜、優美清秋香菜も「名前」でしか彼女たちを識別していない。内面の情報より、外側の上澄みの情報だけを判断材料としている。

名前。それは個体を識別するために、すんごい楽ちんな方法なんだろう。単純化された結果の記号。

 

 

海月の虚空に秋涼し時鳥

ever17 

海月の虚空に秋涼し時鳥

 

しかし、この17文字の言葉、俳句は一体なんだったんだろう?


分解してみると「月海」「空」「秋」 とヒロイン3人の名前が抜き出せる。「涼」は柔古木涼権。____けれどあとの「虚」「鳥」「時」はよく分からない。

 

 

第三視点――ブリックヴィンケル――

 

 ever17

あなたがホクトの視点と重なったとき、ホクトは記憶を失いあなたになった。

あなたには、この世界で過ごした経験がない

あなたには、この世界の中での歴史がない、記憶がない

あなたは2034年5月1日15時17分――初めてこの世界に産声をあげた――少年

 

ここで疑問なのは、なぜ「15時17分」なのか。

2034年のホクト少年は、15時以前より前から記憶喪失していたように思える。待ち人を待っているが、誰が来るのか分からなかった。

けれどあのときは名前は覚えていたんだっけ?……

記憶喪失、とまではないかなくて記憶が混濁しているときにブリックヴィンケルが乗っ取た?ということ?

 

―――

そして「第三視点」とはやっぱり"私たち”のことだったか。

ボクは……キミ達の世界の住人じゃ……ないんだね……?

 

 

 

 

観測されるっていうこと

 ever17

 

 

ボクの、こと?

そう、きみの、こと

 

ever17でいちばん印象深いのが、ここの場面だったりする。

ブリックヴィンケル(第三視点)は、つまるところ人でもなんでもない。ただの概念であり、ただの視点である。

だからそれを、こちらの接触や情報を与えず、ただ"気づ”いてもらえることがとても嬉しい____そう思った。

観測されてはじめて、私たちはここに"あ”る。ここに"い”られるる。

「視」てもらえるということが、これほどに嬉しいものなのかとそう感じた。

 

 

 

世界はあると信じることによってのみ、存在できるようになる

ever17

 

 

 

ボクは、みんなの楽しそうな声を聞きながら、その場を去ることにした。

また、きっとあえるよね?

ううん、絶対あえるの、必ずあえるの

ココ、信じてるから……

 

ココとお兄ちゃんの世界は、しっかりと結ばれてるんだ。

ふたつの世界が……今はひとつに……

その結び目にあるのは――視点――

 

 

ココちゃんは、お兄ちゃんのことを、見ています。

(ボクはココのいる世界を見ている)
(ふたつの瞳で、見落としている……確かに……)

(月が、そこにあると信じることによってのみ、そこにあるとするならば……)

 

 

 

 
<参考>

 

BEST HIT セレクション EVER17  ~the out of infinity~ Premium Edition

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Ever17 サウンドコレクション

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