猫箱ただひとつ

物語追求blog。アニメ、マンガ、ギャルゲーを取り扱ってるよ

言葉にするほど、共有すればするほど作品の価値は失われる。そういう気持ちを覚えることがあるんだよ

f:id:bern-kaste:20171113212920j:plain

 

物語とは数百、数千の要素が結合し、複雑な図像を描いているものだ。それは本来とりとめのない漠としたもの。

しかし「言葉」とはその複雑さを切り落としミニマルなものに置き換えてしまう。輪るピングドラムを■の一文字で表したところで、輪るピングドラムが24話かけて走り抜けたものの1ミリも表現できないのにも関わらず、それで納得してしまうかもしれない。

続きを読む

幸せの定義(Angel Beats! 1st beat)

f:id:bern-kaste:20170924142346j:plain

ネタバレ注意

 

幸せとはなにか?――答えは多種多様あれど、私はこの定義で十分だと考えている。

・衣食住+活動(他者交流-好奇心-達成可能目標)=幸せ

なぜ労働するかというと自分に餌をやるためであり、餌を与えなければ人は死んでしまう。餌とは文字通りの食べ物であり、安息をあたえる宿、社会的な身だしなみが該当する。

生命(=肉体/精神/社会性)維持の次は、他者と交流し、そしてその者と「達成可能だけどやや難しい(興味ある)目標」をもつことが肝要である。大勢が拍手する意義深いものでも、逆に社会的価値がうすい趣味でもなんでもいい。とにかく誰かと一緒に(やや難しい)達成可能な(興味ある)目標に向かうことで人はじゅうぶんな幸福を覚えるものだ。(ようするにエピックウィンを起こしたいので困難な企画、簡単な作業ではダメということでもある)

こう考えると仕事とは「労働」と「活動」の2つの側面を持っており、前者の天秤が傾けばひどくつまらないものに、後者に傾けばとても楽しいものになりえる。また「活動」がうまくいっていれば――その時間はとても楽しく、有意義なものなので――それを人は生きる意味と見做す(錯覚)し、逆にいえば特権的な生きる意味なんていう下らないものを望む必要性はなくなるのだ。

生きる意味があるから生きるのではなく、楽しい一時を手繰れる瞬間に人は生きたいと思うのである。そしてそれを「幸福」と呼ぶのではないか?

――adv『Angel Beats! -1st beat-』は、これをめちゃくちゃ簡単に満たせる世界である。

続きを読む

【批判】Clover Day'sというセクハラゲームがほんとうに辛い(そこを抜きにしてもツラい)【レビュー】

f:id:bern-kaste:20170824231947j:plain

 

(1)クロデイに対するうんざり感はどこからくるのか

 

女の価値は胸!尻!外面!―――主人公はそれを事ある事に俎上にあげてはヒロインにセクハラをし(その時分に流行った面白くもなんともない)パロネタとホモフォビア(=同性愛者嫌悪)が蔓延しているのがギャルゲーである。

というのは言い過ぎにしてもこの傾向はこの媒体にあるし、特に「萌えゲー/キャラゲー」と分類されるジャンルにおいてよく見られるのも確かだ。しかしだからといって、“だからといって” (私は)それが悪いと思わない。作品の倫理観はそこに独立したものであって、その時代の読者と合うこともあれば合わないこともあるのだから。

その読者の倫理観に合わないからといって、イコールでその作品はダメとは限らない。

しかしそれでも程度問題はあるし、あるいは私が許容できないラインがあり、それを越せば「なんだこれ?」と思うのも必然である。本記事はそういった前提において、本稿管理人の許容できなかった部分が、どのようにして、許容できなかったのかを記していく。

 

a,数分に一度はレッツセクハラ!それがクロデイ流さ

 

続きを読む

あの作品はなぜつまらないのか、を詳らかにすることは

 

――敬遠されるものだと思う。

いかにその作品がつまらなく、ダメで、魅力に欠いているのかを指摘していくことは好きな者にとってはやりきれない気持ちにさせてしまう。かつその弁舌が的を射ていればいる程に、納得できるが故に、読み手はその瑕疵と対峙しなければなくなるからだ。

ある作品を好きな人はごまんといるが、その中で「瑕疵を認めた上で好きな人」はどれくらいるのだろう? 欠点を指摘されて「それでも己の好きを保ち続ける人」はどれくらいいるのだろう?

――おそらく少ない。

続きを読む

案外、怒るのって気持ちいいんでしょ?という

「怒る」ことは敬遠されるべきひとつだ。

仏教者はそれを毒と見立て、マインドフルネス実践者は遠ざけるべき上位に挙げるに関わらず、しかし周りを見渡せば今日もどこかで怒号が立ちのぼっている。他者を威圧し、屈服させんと、セルフコントロール力がないどこぞの落伍者は今日もまた癇癪を起こすのであった。

もしも怒りが拒絶すべき、嫌悪すべきものならば、どうしてこうも私達の身近なものになっているのか?

――思うに、案外怒るのってきもちいいよね、ということなんじゃないか。

続きを読む

ヒロインではなく「友達」と仲良くなるノベルゲームがやりたい(シュガスパ2~Angel Beats!)

f:id:bern-kaste:20170929211507j:plain
――Sugar+Spice2Chuablesoft

 

Sugar+Spice2』は女の子と仲良くなるゲームだ。ささいな日常を重ね、恋をし、その想いをぶつけていく――ゆえに主人公の中心にいるのはいつだってヒロインである。

続きを読む