今この瞬間を生きない、いろとりどりのセカイ

*ネタバレ注意

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「いま、この瞬間に解らないこと、どうしても知りたいって思うこと、その内容の全てを理解している、そんなお前がこの先のいつかの時間に必ずいるから」

 

――二階堂真紅/いろとりどりのセカイ

 

この言葉はたまに思い出すくらいに好きだったりする。

何かを知りたいって思う時、けれどそれを現時点での私は到達できなかったとしても"いつか"の私がきっと望むべく答えを手に入れるだろう。今は無理だ。でも明日ならば?1年後ならば?10年後ならば? 伸ばした掌に "溶けない氷細工の薔薇" を握っているかもしれない。

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HOLY BREAKER!感想―理解が及んでしまえば、もう終わりだ

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否定的な態度を取っているので注意。

 

HOLY BREAKER! 感想

 
あなたが私に対して容易してきた批判文句は一通り言ったことにしましょう。シナリオが致命的につまらないとか、屏風のように戦闘が薄っぺらいとか、そういうこと全部ね。だから前置きは以上。本題に入りましょう」―――グレッチェン・ルイーズ・モーガンばりに億劫な部分をカットし、私が最も言いたいことをぶつけたいと思う。

つまり「理解が容易すぎて、容易すぎる為に、終わってしまう物語」について。

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エロゲのE-mote(=動く立ち絵)をプレイヤーは求めているのかな。ぶっちゃけ要らなくない?(コロナブロッサム~トライアンソロジー)

 参考

www.youtube.com

E-moteに限らずLive2Dやモーションポートレートを用いた「動く立ち絵」というのは今では見慣れた表現になってきた。そしてそれは作品を「リッチ」にするために、あるいはキャラクターに「存在感」を出すために導入されることが多いと思われる。

しかし疑問なのだよね。

そもそも「動く立ち絵」ってノベルゲームに貢献しているのだろうか? リッチになっている?存在感でてる?むしろ価値を押し下げてないかい? E-moteの問題って既にいろいろ言われているけれど、個人的に何を一番問題視しているか語っていきたい。

前半は前座であり、後半から本番である。

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2016年にプレイしたエロゲ総括(おすすめ~駄作まで)

例年どおりその年に "プレイ" したエロゲ(含む一般ノベル)26作品を気のむくまま語っていきます。核心的なネタバレはしませんが、作品内容には触れますしダメなものはダメと言いますのでそこはご注意下さい。

2014年にプレイしたエロゲ18作品
2015年にプレイしたエロゲ27作品

また本記事では「おすすめ度」と「私的満足度」をつけていきます。

おすすめ度はその名の通り「他者に勧められるかの度合い」で★★以下が駄作、★★★(3.5)が平均ライン「普通」、★★★(3.8-3.9)が「結構おすすめ」、★★★★(4.0)超えは「とてもおすすめ」で多くの人に愛されるだろうと見込んで付記します。ただその分星4を超えるのは中々ないようにしています。(最高は星5)

同時に表示される私的満足度は私がいかに満足したかの指標になっていますので、両者を見比べてみるのも面白いかもしれません。

(詳しい評価内容はこちらで→おすすめエロゲリスト)

ちなみに本記事の文字数35,700文字、まったり読んで頂ければ幸いです。

それではどうぞ。

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